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「呼応〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

呼応の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
家霊」より 著者:岡本かの子
わって刹那《せつな》に不思議な意味が仄《ほの》かに囁《ささや》かれる――いのちの呼応。 くめ子は柄鍋に出汁《だし》と味噌汁とを注いで、ささがし牛蒡《ごぼう》を....
電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
持ったまま呆然と案山子のように突っ立っている。二人の職人風の伴は、それと見るより呼応して湯槽の傍へ駆けつけて来た。 「おい。兄弟、手を、手を貸した」 「よし来た....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
成る北満軍主力は、本日午後四時をもって、興安嶺を突破せり。これより、善通寺支隊と呼応し、海拉爾、満州里方面に進撃せんとす。終り」 別府司令官は、静かに肯いた。....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
竜門の琴である。美の霊手に触れる時、わが心琴の神秘の弦は目ざめ、われわれはこれに呼応して振動し、肉をおどらせ血をわかす。心は心と語る。無言のものに耳を傾け、見え....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
だろう。時|恰も鎮西に於ける官軍の活動も活溌であった。正行にすれば、此の際東西相呼応する大共同作戦も胸中に描いて居たらしい。併し何としても敵は十数ヶ国の兵を集め....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
て、猛獣のように荒れ狂った。鼻をつく硝煙、真赤な火焔、ひっきりなしの爆音、それに呼応して天空高くとび上る大水柱! あたりは闇黒と化し、天地も瞬間にひっくりかえっ....
正雪の遺書」より 著者:国枝史郎
九州に残っている、豊臣恩顧の大名達が、旗を動かさないものでもない。それらの大名と呼応したならば面白い賭博が打てるかもしれない」 私は一種の武者振いを禁ずること....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
っ先に攻撃の鋒を向けると、前の「春雨傘」の場合とは違って、今度は東京の諸新聞が相呼応して、殆んど一斉に批難攻撃の声をあげた。残酷、卑猥、不倫というような毒々しい....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
よいよ鬼神の楼閣の室に入りたる也。右崖一欠したる処に、飛泉懸りて仙楽を奏し、一峡呼応す。世に材木巌の奇少なしとせざれども、天上に楼閣を造り、谷底に幽室を造ること....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
って来ると、自分一人で言っても利目がないから平生徒党を組んで居るやつが陰に陽に相呼応して、実にかかる不忠の大罪人としてはとても口から言い得ない事を言い出して、一....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ことをいまさら教えるものだった。幾隻かのスペインの船は焼かれたが、ポルトガル人は呼応してたたなかった。そしてリスボン市は、ドン・アントニオと、イギリス軍の前にそ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
師の家をめぐっている。) 漁人の小舟を浮かべて釣魚をなすもの、わが船客と互いに呼応して過ぐ。当夕七時半、まさしく寒帯に入る。ときに発砲してこれを報ず。太陽は六....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
なア」 松島は大声でこんなことを言うた。 「それも酔興だんなア」 島がそれに呼応した。 「そしたら結局は、市長の政策を是認するわけになるじゃないか? 」 ....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
やがて敗戦の現実の中に、各政党の再建が進められ、保守陣営の進歩党、自由党の結党と呼応して、われわれ無産陣営でも新党を結成することになった。二十年九月五日、戦後初....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ての人間の内部に潜む人格完成の種子が、時期来ってますます芽を伸ばさんとし、それと呼応して全宇宙に漲る大生命の哺み育てんとする作用力が、この種子に働きかけるためだ....