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呼捨て
「呼捨て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
呼捨ての前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の坊主を捉《つか》まえて木莵入木莵入と言い、坊主は坊主で金公を捉まえて金公金公と
呼捨てにしているところを見れば、なかなか懇意な間柄らしいが、兵馬はここで雨宿りを....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら……あの与八な、いや、どうも、かりにも人様のお家の者をつかまえて、与八なんぞと
呼捨てにしては済まないが、あの与八さんなんぞも、あれで親無し子で育ったということ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ゃるんですか」 「そうだとも。第一、役者だからといって、横町のおちゃっぴイまでが
呼捨てにするのは怪《け》しからん、氏《うじ》とか、様とかつけるべきものだ。昔は女....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
団だの、熊谷の次郎だの、宇都宮の弥三郎だのと、名優や、坂東武士に向って、しきりに
呼捨てを試みていた。苟《いやし》くも人格を表明する者に向って、様づけを忘れた時は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しまって、言句が出ないのです。 たとえば、この人は、初対面の自分をつかまえても
呼捨てであるが、いわゆる「新お代官」の胡見沢《くるみざわ》をつかまえても
呼捨てで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
なんにしても、あの坊主を坊主で置くは惜しい」 「そんなにエライお方を、坊主坊主と
呼捨てになさって罰《ばち》が当りはしませんか、何という御出家様でございましたかね....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
あって宜《よろ》しいです、閑山先生は聞えたる老詩人です、それを子供までがああして
呼捨てにしている、無邪気といえば無邪気だが、他郷の人が聞くと非常に聞き苦しいです....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
「この人が佐平どんで足袋の主、さ、それはそれとしてもう一つ伺いてえのは、お新と
呼捨てにするからにゃあ、彼の姐御とこの寺との間柄――。」 「はい。」と若い僧侶は....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
で出たのはようございますけれども声を出して豆腐屋を呼ぶ事が出来ません。豆腐屋ーと
呼捨てにしていいものか、豆腐屋さーんと尊敬して呼ぶべきものか、何といっていいのか....