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「呼集〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

呼集の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
巡査辞職」より 著者:夢野久作
で何等の得るところも無かった。 ヘトヘトに疲れた草川巡査が、青年達を国道の上に呼集めた時には、判検事の一行はモウ引上げていた。二人の被害者の屍体《したい》も、....
自叙伝」より 著者:大杉栄
北川大尉の話にもどる。 ある晩、学校のすぐ裏の裁判所から火事が出た。僕等は不時呼集の訴えるようなラッパの声で目がさめた。学校の教室と塀一つで隔てて隣り合った登....
二重心臓」より 著者:夢野久作
分に渡してやったそうです。 ……それから若親分は自宅へ帰ると、直ぐに乾児どもを呼集め、その大勢の眼の前に、若い奥さんと世話人を呼付けてアッサリ離別を申渡しまし....
名娼満月」より 著者:夢野久作
万里、嬉野を抜ける山道づたいに辛苦艱難をして長崎に這入ると、すぐに仲間の抜荷買を呼集め、それからそれへと右から左に荷を捌かせて、忽ちの中に儲けた数万両を、やはり....
不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
ていった。「では、余もこれから検分のために出掛けよう。おいシモン。建艦委員を非常呼集して、試験場へくりだすようにそういえ。それから主力艦インディアナとマサチュセ....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
ょうか。では、すぐ点呼をしてみましょう」 「それがいい」 辻中佐の命令で、非常呼集が行われた。 乗組員一同は、なにごとであろうかとおどろいて、仕事をそのまま....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
っ、貴様はこの前の怪中国人!」 中尉は、リット少将に眼くばせすると同時に、非常呼集の笛をひょうひょうと吹いた。 それに応じて、廊下にどやどやと入りみだれた靴....
空襲警報」より 著者:海野十三
きな声がとびこんできた。 「……川村中尉どの、お迎えにまいりました」 非常呼集 「おお、沼田の声だ」 国彦中尉は、従卒の声を玄関に聞いて、座からとびあが....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
水本先生は少しも叱らなかった。また一定の教授時間があるというでもなく、時々書生を呼集めて、粗末な肴ながらも酒を振舞う。先生ももとより酒好きであったから、塾生等も....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
に起った出来事でもあり、かつ、当時はある外交上の危機がわが英国民の注意を一せいに呼集めていた秋だったため、事件の重大な割合には、人々に感動を与えることが薄かった....
尾瀬沼の四季」より 著者:平野長蔵
霧の流れる朝の模様は、何と命名したならば適当であろうか。狂気の如く一家族を雪庭に呼集め、その偉観壮大を絶叫するの日が往々にある。雪すべり雪のかけ足等何といおうか....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
衛、早く駐在所へ行って来い。」 七兵衛が駐在所へ駈付ける間に、市郎は家中の者を呼集めて、右の始末を慌しく云い聞かせると、一同は眼を瞠って駭いた。何しろ一刻も早....
汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
ェリフの国をつくるべく押寄せた。無人の広野はかくて四九年の末までに約十万の人間を呼集め、うち陸の幌馬車組が五万二千、のこりはことごとくケープホーンに帆を光らせる....
流言蜚語」より 著者:中谷宇吉郎
したから、戦時研究関係の重要書類を直ぐ焼却しろという話なのである。もうみんな非常呼集で集っているという。前日からの疲れでぐっすり寝込んだ寐入端《ねいりばな》を起....