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命から二番目
「命から二番目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
命から二番目の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
、これをお持ちなすってお帰んなすって、あとの米を又少しの間拝借が出来ますならば、
命から二番目の大事な金でございやすが、これを上げますから、あとの米を壱円べい送っ....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
くてはならぬ巻線香だって、イザという時に海に投げ込めばアトカタもない。もっとも生
命から二番目のダイナマイトはなかなか手離さないが、その隠匿しどころが亦、実に、驚....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
お前さんも迂闊《うかつ》ですねえ、これほどの御念の入った道行をなさろうてえのに、
命から二番目の路用を忘れておいでなさるなんぞは取らねえ。お手元金をね、ふだんあれ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
見ると、こいつが鬱金木綿《うこんもめん》の胴巻がないといって急に騒ぎ出しました。
命から二番目のものを取られたほどに騒ぎ出しましたが、宿の者は、あんまり問題にしま....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
にこの緑色の小冊子が日本帝国としての口を利くんだから、天涯の遊子にとっては正に生
命から二番目の貴重品である。第一、これがなくては英吉利を出ることも船へ乗ることも....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
海泡石《メーシャム》のパイプが満寿子さんの遺書と仲よく同居していた。シゴイさんが
命から二番目ぐらいに大切にしていたパイプだから、魂のかわりぐらいにはなるのかもし....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
から、この自慢も万更いわれのないことではない。 ところで、娘の花世をのけたら、
命から二番目というその錦明宝が、どういうものか四日ほど前から急に元気が無くなった....
「レコード夜話」より 著者:宮城道雄
たが、このレコードと関連して、今懐しく思い出されるのである。 私にはレコードが
命から二番目位大事なので、戦時中にも荷馬車に積んで疎開先をあちらこちらと持廻った....
「縮図帖」より 著者:上村松園
も正月もなかった。 かく精根を注ぎ込んで蒐めたものであるだけに、縮図帖は私の生
命から二番目――あるいは生命にも等しく大切なものとなっている。 先日も家の前の....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
は、コルテ市の射撃会で、部落の若いものがとった一等賞の記念。その当人にとっては、
命から二番目という品。姫鱒は大将《カボラル》がグラヴオネの河で釣りあげた自慢のも....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
るのを私あお宅を行き抜けにお出入の合ったお庇にゃ、要害は知ってまさ。お嬢さんが生
命から二番目の、大事の大事のお雛様。や! 大変だ。深川の火事の時は、ちょうどお節....
「三国志」より 著者:吉川英治
っていました。剣を手放したのは申しわけありませんが、そんなわけで、この銘茶を、生
命から二番目の物として、持ち帰ったのでございます」 「…………」 「剣は、先祖伝....