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「命じる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

命じるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
りました。八丁堀同心の矢上十郎兵衛は麻布の御用聞き竜土の兼松を呼んで、その探索を命じる。兼松はもう五十二、三で麻布の竜土に住んでいるので仲間内では竜土と呼ばれて....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
ュリアはまるで意識がなかった。 「早く医者を呼んで……」 青竜王は誰にともなく命じると、そのままジュリアを抱えあげて、とっとっと三階の彼女の部屋にまで運んだの....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
き目もないという持て余し者がずいぶん見いだされた。 学校でも始末に困って退学を命じると、父兄が泣いてあやまって来るから、再び通学を許すことにする。しかも本人は....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
満面である。早速勝家に勝報を致す。勝家はそれだけで上首尾である。急き帰陣すべしと命じるが、今の場合聞く様な盛政ではない。盛政「匠作(勝家の別名、つまり修理亮の別....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
最初は無事であったが、ある時それが紛失したので、彼は三万銭の賞を賭けてその捜査を命じると、たちまちにそれを届けて来るものがあった。それで安心すると、又もや紛失し....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
少し弱った。一刻もこんな穢らしいものを捨てておけないと私は考えたが、今さら掃除を命じるのはくやしいから、掃除位なんだと私は叫んで箒を持ってめし粒を掃き寄せ、襖の....
桜の森の満開の下」より 著者:坂口安吾
しく一つの妙なる魔術として納得させられたのでした。 男は山の木を切りだして女の命じるものを作ります。何物が、そして何用につくられるのか、彼自身それを作りつつあ....
織田信長」より 著者:坂口安吾
呂でバチャバチャ水をはねちらして、上キゲンであった。 然し、別に日本国の支配を命じるというような、たいした綸旨ではなかった。 お前も近頃武運のほまれ高く、天....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
ごろ出発だ。団子山に今夜のうちに料理の支度をさせておけよ」 と天草次郎が才蔵に命じる。 「いけねえ。オレも行くのかな」 「あたりまえだ」 「寝ションベンジジイ....
貞操問答」より 著者:菊池寛
わるいし。応接室へ、煽風器をかけて、冷たいものを差し上げて……」自ら弾む口調で、命じると、浴衣ではわるいと思い、さっき脱いだ黒い上布に着かえ、応接室へ急いだ。 ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
の意味があるのだが、日本では珍しくもないたかが浅間山のバクハツにすぎないのだし、命じるのは外国人のそう手腕卓抜とも思われぬ同業者にすぎないではないか。日本の男の....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
であるし、茶ノミ友だち的な対座で満足し、女房と一しょに家にいて時々声をかけて用を命じる程度の交渉が主で、肉体的な交渉などは忘れがちになっているが、それは私の女房....
」より 著者:カフカフランツ
令し、あるいは別な女にくるように命令し、どちらにも長つづきはしないで、くるように命じるのと同じように出ていくように命じます。ああ、クラムなら、はじめに手紙を書く....
変身」より 著者:カフカフランツ
に対しては嫌悪をじっとのみこんで我慢すること、ただ我慢することだけが家族の義務の命じるところなのだ、ということを思い起こさせたらしかった。 ところで、たとい今....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
自らを警戒せん。……御身は、朕をあまりにも悩ます人なり、朕がなにをいとい、なにを命じるかをいささかも顧慮せぬゆえに」彼もまた用心深くあらねばならぬ。「一たび奇跡....