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命中
「命中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
命中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
の所に剥《は》げた所ができて、表には赤い短冊《たんざく》のついた矢が的《まと》に
命中している画《え》が安っぽい金で描いてあった。葉子はそれを見ると盆もあろうにと....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
なく全身を蜂の巣のように撃ち抜かれ、崩れるように電話機の下にパタリと倒れた。 「
命中したぞォ」 それが同志への最後の報告だった。 次の瞬間に、屋根裏の機関銃....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
のあたりを丸太ン棒で擲りつけられたように感じた。それは防弾衣に痣蟹の放った銃丸が
命中したときのことだった。防弾チョッキがなかったら、彼等はとうの昔に、全身蜂の巣....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。ねらったところの第一は、三鷹の中島飛行機工場らしく、二十発の爆弾と焼夷弾一発が
命中した。建物十七、八棟が倒壊、死者二百名、傷者三百名ということだった。 次の....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
に違いなかった。なおその上に、彼の射撃たるや千発千中どころか万発万中という完璧な
命中率を保持していることであった。 さような次第だから、的矢貫一が出獄し、当節....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
窓外にさし向けたまま、石のように硬くなっていた。 「こっちを射撃しやがった。だが
命中せずだ。例のげじげじ牧師に案内されて来た曲者一行の暴行だ」 といっていると....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
なわち流星である――と、かんたんに書いてあるだけだった。その流星の中には宇宙艇に
命中して艇をこなごなにするような大きなものがあることや、それがとんで来たときにど....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
れた阻塞気球を、ひどく信頼しているのか、それとも、自分だけには、ドイツ軍の爆弾が
命中しないと信じているか、どっちかであるように見えた。 その日、半日の散歩で、....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
く木霊した。だが天幕は、あいかわらず走りつづけるのであった。 「あれっ、たしかに
命中したはずだが……」 天幕はそれでもなお走った。そして山腹の途中の坂を下った....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ん。
ぱかっというような音がして、その弾丸は一番いばっていた火星人の横腹に見事
命中して、黄いろいけむりが、弾丸のあたったあたりから、もうもうとたちのぼった。
....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
撃ちまくったのです。さっき東側の舷近くの海面で発見した死体には、弾丸が二十何発も
命中していましたし、これに間違いありません」 「そうか。弾丸は捜査隊員のもってい....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
を整えて出向ったであります。果して、対岸に真紅な鳥が居る。撃ったであります。銃の
命中したその鳥は、沼の中心へ落ちたであります。従って高級なる猟犬として泳いだので....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
じがその銅像の場合にも顕われる。魔の睫毛一毫の秒がきっとある。そこを射よ、きっと
命中る! 私も世界を廻るうちに、魔の睫毛一毫の秒に、拙な基督の像の目を三度射た、....
「迷信解」より 著者:井上円了
えり。その娘は早く父に別れ、全く母親の手にて成長せしが、母は大いにこれを愛し、存
命中金銭をおしまず、高価の衣服を求めてこれに与えしも、いまだ結婚するに至らずして....
「活人形」より 著者:泉鏡花
ら遁帰りぬ。 短銃の筒口に濃き煙の立つと同時に泰助が魂消る末期の絶叫、第三発は
命中せり。 渠は立竦みになりてぶるぶると震えたるが、鮮血たらたらと頬に流れつ、....