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命乞い
「命乞い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
命乞いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
惜しいと申せ」といった。皆はまさか武士ともあるべきものがこれほど侮辱を受けてまで
命乞いをすまいと思った。しかしそれは思った者の誤解である。右衛門は涙を流しながら....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
する）……。 茂兵衛 甚兵衛どん。わしゃな、百余カ村を駆けずり回って、お前さんの
命乞いの訴状に連署してもろうて、お上へ差し上げたんじゃがのう。とうとう、お前さん....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
嘆していると、士真は酒の酔いが醒めて、すぐに李の首を斬って来いと命令した。太守は
命乞いをするすべもなくて、その言うがままに李の首を渡すと、彼はその首をみてこころ....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
うに口惜かった。嫉妬だ、そねみだ、自棄なんです。――私は鷭になったんだ。――鷭が
命乞いに来た、と思って堪えてくれ、お澄さん、堪忍してくれたまえ。いまは、勘定があ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
』 私の方でも心から気の毒に思いましたから、時を移さず一｜生懸命になって神様に
命乞いの祈願をかけましたが、何分にも相当手遅れになって居りますので、神界から、一....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
だと申して、この子を神の拝殿の前で焼き殺そうと致しました、見るに見かねてこの私が
命乞いを致したのでございます。私は祭司でござります。神の御旨はこの私が誰よりも一....
「俊寛」より 著者:倉田百三
、連れかえって拷問し、謀叛の次第を白状させてことごとく首をはねました。もし重盛が
命乞いをしなかったら、女や幼い者さえも免れることができなかったでしょう。奥方は若....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
、慶喜公の御身はどうなると思う。徳川の家はどうなると思う。俺は官軍の者どもに、お
命乞いをしているのだ。慶喜公のお
命乞いを。……俺の命などはどうなってもよい。俺は....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
であった。 李白は皆に好かれていた。 新皇帝｜粛宗に向かって、いろいろの人が
命乞いをした。 宣慰大使崔渙や、御史中丞宋若思や、武勲赫々たる郭子儀などは、そ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
は今でも生きている筈だ」 「とんと合点がいきませんな」 「というのは外でもない。
命乞いをした人間がある」 「しかし、さような大海賊を。……」いよいよ碩翁には意外....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
い申します。」 和泉屋は蔵前の札差で、主人の三右衛門がここへ通りあわせて、鯉の
命乞いに出たという次第。桃井の屋敷は和泉屋によほどの前借がある。その主人がこうし....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
と見て、二人は駈けて出て踏石の前に掻いつくばった。彼等は口を揃えて、お菊のために
命乞いをしたが播磨は取合わなかった。 その訴訟のうちに、いかに大切な宝であると....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
がみついて、侍従は必死の泣き声を立てた。 「一生に一度のお願い、何とぞわたくしの
命乞いを……。命ばかりは……命ばかりは……お願いでござりまする。」 小坂部は呆....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
る最大の原因であったらしい。仲光の母が綾部保という侍に化けて、頼光の館へ美女丸の
命乞いに来るくだりは、原作者も渡辺綱の伯母から脱化したものであるが、男のような女....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
を怠らなかった。その罪を一に地頭季春に帰し、再三妻女を国司の館につかわしてこれが
命乞いをなさしめ、その請料物勝げて計うべからず、砂金のみでも一万両の多きに及んだ....