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「命限り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

命限りの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
急所をそろそろとうかがいよって、腸も通れと突き刺してくる。それを払いかねて木部が命限りにもがくのを見ると、葉子の心に純粋な同情と、男に対する無条件的な捨て身な態....
高島異誌」より 著者:国枝史郎
蟒は後から追っかけて来る。「追い付かれては一大事!」と、彼は今は見返えりもせず、命限り走って行く。行手に梅の古木があり、根元に一箇の洞穴がある。洞穴へ飛び込んだ....
キチガイ地獄」より 著者:夢野久作
うに髪を逆立てて逐蒐けて来る。その恐ろしさ……道もわからない藪畳や、高草の中を生命限りの思いで逃げ出して行っても、相手はソンナ処に慣れ切っている半野生化した女で....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
は死なれぬわい、何処の島かは知らねども最早岸には一二丁、夜の明けるのを待った上、命限りに助けを得て、新潟沖の親船に賊窟を構えたる敵大伴蟠龍軒、秋田|穗庵の両人、....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
オ――イ!」 しかしこういう呼び声を上げて、白河戸郷の長の娘の、小枝の侍女達の命限りに、曠野を転んだり起きたりして、道程一里の白河戸郷の方へ、小枝が怨敵丹生川....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
だが、残りの二十人を引率し、表門から向かうことにする。一世一代の赤格子|征めだ、命限り働くがいい」 全軍|粛々と動き出した。 玻璃窓の郡上平八としては、ここ....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
としましては、子としての私を愛してはおります。で、私が願いましたならば――根限り命限り願いましたならば、あなたを私の妻として、輿入れさせるということを、きっと許....