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咆吼
「咆吼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
咆吼の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
がだし、それも座間が疲労を癒す物見遊山としか考えていない。 カークも、大湿林の
咆吼をよぶ狂風を感じはするが……、死を賭して、不侵地悪魔の尿溜をきわめようなどと....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
日に至り東堂の庭に居らしめ、満山の衆徒盤環呪持すれば、此の人忽ち狂躍を示し、或は
咆吼忿嗔して状獣属の如く、力大磐を扛ぐ。若し触濁の人あれば、則ち捕へて数十歩の外....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
められたお前達だ、苦しめた奴を苦しめてやれ! 復讐だ! 念晴らしだ!」 猛獣は
咆吼した。 豹は門の屋根へ飛び上がった。 屋根の上から悲鳴が起こった。 人....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
と撫でして、悪魔の鼻をちょいと痺れさせてやったら、その時こそ実際悪魔は大声挙げて
咆吼したことでもあろう。骨が犬に咬まれるように、飢えた寒さに咬みつかれ、もぐもぐ....
「空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
れ等は僕の他の銃だ。ははははははは、この比喩は面白い」 モラン大佐は激怒して、
咆吼しながらホームズに飛びかかって来た。しかし巡査に遮られて引き止められてしまっ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
端まで駆られ、恐ろしき姿をし、半ば裸体で、手に棍棒《こんぼう》をつかみ、口からは
咆吼《ほうこう》の声をほとばしらして、要求していたのである。それはまさしく野蛮人....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ほほ、音を立てろ――だと! 八丁堀《はっちょうぼり》もどきだね」
「なにいッ!」
咆吼《ほうこう》する左膳、棕櫚《しゅろ》ぼうきのような髪が頬の刀痕にかぶさるのを....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
浮び出たものは幽霊にはあらでたくましい一匹の虎。 「うわゥ、うわゥ」と奇妙な声で
咆吼《ほうこう》しながら、首を振り腰をひねって、しきりに前庭を遊曳《ゆうえい》す....
「美しき月夜」より 著者:宮本百合子
りと一緒に上半身で飛び上った。 「駄目だ! 駄目だ! もう!」 彼女はいきなり
咆吼とも悲鳴ともつかない叫びを挙げながら、獣のような勢で夢中になった良人の胸元に....
「C先生への手紙」より 著者:宮本百合子
を自殺させる女性観は、米国婦人の持つ総ての積極と自動的生活との前にしどろもどろな
咆吼を致します。女性に対する誤った態度は、彼に触れる総ての女性から孤立させられま....