和む[語句情報] »
和む
「和む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
和むの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
その家へ預けられたが、泰一自身均平とは反りが合わなかったので、均一の父への感情が
和むはずもなかった。それゆえ出征した時も、入院中も均平はちょっと顔を合わしただけ....
「氷蔵の二階」より 著者:宮本百合子
忘れたの?」 房は瞬間仏頂面で視た。 「――まあ、あなた」 彼女は、俄に気が
和むと一緒に、何と挨拶してよいか判らない感動に打たれた。 「まあ――どうしてわか....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ん椅子《グランドファザーチェア》は おだやかに 大きく黄ばんだ朽葉色 気持の
和むなきじゃくりと ミシンの音は夢にとけ入り 時計はチクタクを刻む となり....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
、心の平和とを覚えたところの――温い柔かい物を額へ感じた。
「ああ、いいな、心が
和む!」――紋也は半意識の中で、こう思って涙ぐみたくなった。「だがこれはなんだろ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
ようになりましてからは、母も何かと孫に話されるので、そうしたことから気分も大きに
和むようになりました。母も主人の健康の思わしくない時などは取越苦労をなすって、い....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
と、説明した。 しかし――女の小袖と蒔絵の鏡台ぐらいでは、なかなかここの殺気は
和むべくもない。 「やい、胡魔化すな」 「だれが」 「てめえがよ」 「ふざけるな....
「文化の日」より 著者:吉川英治
という習慣をやりあってみたらどうか。全市スガスガしい朝を見るだけでもお互いの心が
和むと思うが、休日の街ときたらまるで紙クズだらけが寒々している廃虚の観だ。ある休....