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和やか
「和やか〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
和やかの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
神による信仰の統一であります。政治的に世界が一つになり、思想信仰が統一され、この
和やかな正しい精神生活をするための必要な物資を、喧嘩してまで争わなければならない....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
たそうでして大変有難うございました」 「やあ、帆村君」警部は、青年探偵帆村荘六の
和やかな眼をみた。事件の真只中に入ってきたとは思われぬ温容だった。彼は帆村を使う....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
やかに耀き、床の間に投げ入れた、八重桜が重たげな蕾を、静かに解いていた。まことに
和やかな春の宵だった。 そこへ絹ずれの音も高く、姉娘のみどりが飛びこんで来たの....
「火星兵団」より 著者:海野十三
。はははは」
両国駅頭で、大江山課長と禿頭問答をやった新田先生は、急になんだか
和やかな気持になった。
「大江山さん。僕はいま千二少年の父親をみまって、東京へ帰....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
入るとおもう。いや、どうもながながありがとう」 リット少将が、いつもに似合わぬ
和やかな態度で挨拶をおわると、週給の二十倍のボーナスに興奮した大衆は、口笛をふき....
「空襲警報」より 著者:海野十三
んだ。ホホホと、お勝手の方で姉の露子と子守の清のほがらかに笑う声がした。まったく
和やかな光景だった。旗男も知らぬ間に自分ひとりで笑っているのに気がついた。 ―....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
見る見る、黒髪に散る雪が、輝く膚を露呈して、再び、あの淡紅色の紗綾形の、品よく
和やかに、情ありげな背負揚が解け、襟が開け緋が乱れて、石鹸の香を聞いてさえ、身に....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
行ができて神心が湧いてまいりましたのは、偏に神様のおさとしと、それから私の為めに
和やかな思念を送ってくだされた、親しい人達の祈願の賜なのでございます。さもなけれ....
「苦楽」より 著者:上村松園
す。 作家が制作に没頭している時、そこには無我の楽土が広がっていて、神澄み、心
和やかにして、一片の俗情さえも、断じて自分を遮りえないという、こういう境地に辿り....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
「本望どすな。」 と莞爾して、急に上げた瓜核顔が、差向いに軽く仰向いた、眉の
和やかさを見た目には、擬宝珠が花の雲に乗り、霞がほんのりと縁を包んで、欄干が遠く....
「明治懐顧」より 著者:上村松園
風なもので、一同時間を忘れ、いつか日が落ちて、あわてて座をたつといった、まことに
和やかな風景でした。 その頃展覧会は東京に美術協会展がありましたが、これには審....
「冷かされた桃割娘」より 著者:上村松園
さんの創められた如雲社という集まりには京都中の当時の絵描が毎月十一日に集まって、
和やかに色んな話をしたものです。その席上でも必ずお寺や町の好事家から昔の名画を参....
「芸術三昧即信仰」より 著者:上村松園
神社や仏閣があれば廻り道でもお参りすることにしている。そうするとわたしの気持ちが
和やかになるのである。わたしの芸術がわたしのものであるのと同様に、ここではわたし....
「大田垣蓮月尼のこと」より 著者:上村松園
のである。 戦局の険しさが加わると共に、険しさ、とげとげしさが深くなる人の心に
和やかさを贈ることこそ、女性本来の生き方であり、かくてこそ、はじめて女性として皇....
「雨の宿」より 著者:岩本素白
知れない、然しその時には又その時のことと肚をきめると、雨の音は落ち着かぬ旅の心を
和やかに静めてくれる。悪い癖で宿屋の褞袍を着ることの嫌いな私は、ほんの七八日の旅....