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「和子様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

和子様の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
胚胎」より 著者:宮本百合子
部屋に参って暖かく寝むのじゃ。(老人を起す様にゆりながら云う) 老 わたくしが和子様とお呼び申しながらお起し申した様に貴方様はわたくしを御ゆすりなされたのう貴....
南国太平記」より 著者:直木三十五
下で、寛之助が、汗をにじませて、恐怖に眼をいっぱいに開いているだけであった。 「和子様っ」 と、上から、抱くと、寛之助は、身体を、がたがた顫わせて、しっかりと....
食道楽」より 著者:村井弦斎
《すくな》い。小児の食品として今の処ではこの軽焼が一番だと思うね。既に上流社会の和子様《わこさま》たちは下谷《したや》の名物風船あられといってこの軽焼の精製した....
三国志」より 著者:吉川英治
りて、そこかしこを見まわしていると、破墻の陰で、幼児の泣き声がした。 「おうっ、和子様っ」 彼の声に、枯草をかぶって潜んでいた貴夫人は、児を抱いたまま逃げ走ろ....
三国志」より 著者:吉川英治
は身支度した。周善は諸方の口を見張りながら、その間に早口に告げた。 「そうそう、和子様もお連れ遊ばせよ。御母公には、日頃から劉皇叔の家には、愛らしい一子ありとお....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ならないよ。わしの周りには、御近習の眼が光っている」 「じゃあ、およろしい時に、和子様の方から、そっとお遊びにおいでなさいまし。柳斎のいる所は、西の廊の端れにあ....
黒田如水」より 著者:吉川英治
がいないということも、さすがに直感して、 (われら両名の生命を以て、何とぞ主人の和子様にお代えくだされたい) と、路傍に待って、嘆願に出たものであった。これが....
四つの都」より 著者:織田作之助
なく振り向く。 二六 矢野名曲堂。 庄平が葉子と話している。 庄平「じゃ、やはり和子様は……」 葉子「はあ、母は一番はじめの慰問袋送って直きに、死なはりましてん....