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「和田峠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

和田峠の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
斐国に入って、郡内、甲府を二日に廻って、身延山へ参詣した。信濃国では、上諏訪から和田峠を越えて、上田の善光寺に参った。越後国では、高田を三日、今町を二日、柏崎、....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
へ抜け、内山峠を越して上州の方へも下りて見たし、依田川という千曲川の支流に随いて和田峠から諏訪の方へも出て見たし、霊泉寺の温泉から梅木峠を旅して別所温泉の方へ廻....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
と、江戸の消息はすでにそこでいくらかわかった。同行三人のものは、塩尻、下諏訪から和田峠を越え、千曲川を渡って、木曾街道と善光寺道との交叉点にあたるその高原地の上....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
定で、尊攘の旗は高く山国の空にひるがえった。 第十章 一和田峠の上には諏訪藩の斥候隊が集まった。藩士|菅沼恩右衛門、同じく栗田市兵衛の二....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
考えた。やがて一行は木曾福島の関所を通り過ぎて下諏訪に到着し、そのうちの一部隊は和田峠を越え、千曲川を渡って、追分の宿にまで達した。 なんらの抵抗を受けること....
蕎麦の味と食い方問題」より 著者:村井政善
ます。 粉は戸隠山の産、これも「蕎麦の木」がようやく六寸位のものからとります。和田峠付近のもまあよいのです。 更科蕎麦というが、もうあの辺では蕎麦らしい蕎麦....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
ところで誘拐の人買いは今どこに何をしておるぞ?」 「どこにどうしておりますやら、和田峠とやら申す山で、ようやく人買いの眼を眩ませ、夢中でここまで逃げては来ました....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、あんまり不景気ということがございません。丁度、甲州筋からおいでの方も、中仙道を和田峠からおいでの方も、塩尻を越えて木曾の旅をなさるお方も、伊那の方からおいでの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いだい》へはいって行く。 本来、上方《かみがた》を目的とする旅だから、追分から和田峠を越して下諏訪へ出るのが順序なのを、そこがまた道庵の気性で、信濃へ来て善光....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
抹の烟が空に漂っている、その光景をちょっと珍らしく思った。それから随分疲れたのは和田峠を越える時で、別に急坂ではないが爪先上りの登り道が長いので一行も段々とへた....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の風光を愛でに渡らせられい。お待ち申すぞ」 そういって、一夜の友は、すたすたと和田峠の方へ一足先に行ってしまった。何となく心ひかれる姿だった。そして武蔵は心の....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
次が怠け者なので、自然、女がそうならなければ、生活してゆかれないせいでもあろう。和田峠に薬草採りの小屋を懸けて、中山道を往来する旅の者を殺めては、慾を満たしてい....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、素のまま着流しに草履ばきという風態。 まだ軽井沢ぐらいはいいが、それから先の和田峠、猪の字ヶ原の高原、木曾の※所などへかかったら、どうする気だろうと思われる....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ッと笑った。決して、悪い意味ではなかった。――この男も可愛いやつだ、そう考えて、和田峠で癇癪まぎれに、煙管をぶつけた時のことを思いだしたのである。 「最初は、ひ....