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「和装〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

和装の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
しまうんでは、買い手がつかないですからなあ」 「いや、あれは当時乗組員用の衝撃緩和装置が間に合わなかったせいだよ。何しろ試運転を急いだものだから……今ならその安....
蠅男」より 著者:海野十三
守っている二人の男女があった。 女の方は洋髪に結った年の頃二十三、四歳の丸顔の和装をした美人だった。その顔立は、たしかに何処かで最近見たような気がするのであっ....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
欧洲へ遊学に出掛ける朝も、一ばん気軽な気持で船に乗ったのはかの女だった。かの女は和装で吾妻下駄をからから桟橋に打ち鳴らしながら、まるで二三日の旅に親類へでも行く....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の会となって現われたのでございます」 「神意審問とは?」検事には鎮子の黒ずくめの和装が、ぐいと迫ったように感ぜられた。 「算哲様は、異様なものを残して置きました....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
前で、タキシイを乗り棄て、白いレイスの衿飾りのある黒いサテンの洋服を着た葉子は、和装の時ほど顔も姿も栄えないので、何か寒々した感じだったが、気分も沈みがちであっ....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
的には殆んど無意味になってしまうのだ。 之は和服というものが元来の約束であった和装という条件から離れて、和服である点では少しも変らぬに拘らず、いつの間にか洋装....
黒白ストーリー」より 著者:杉山萠円
子扉が開いて母親らしい貴婦人に連れられた令嬢が這入って来たのが見えた。その令嬢は和装で女優かと見える派手好みであった。徳市はふり返って恍惚となった。 憲作が徳....
読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
って、今でも自分を脅かすのである。そのころ福沢翁の著わした「世界国づくし」という和装木版刷りの書物があった。全体が七五調の歌謡体になっているので暗記しやすかった....
岡本一平論」より 著者:岡本かの子
さねた側に香立てを据えた座禅場があります。壁間には、鳥羽僧正の漫画を仕立てた長い和装の額が五枚|程かけ連ねてあります。氏は近頃漫画として鳥羽僧正の画をひどく愛好....
病院風景」より 著者:寺田寅彦
いる。子供の方が大人より上手である。若い丸髷の下町式マダムが弁慶縞の上っぱりで、和装令嬢式近代娘を相手に、あでやかにつややかに活躍している。 またある日。 ....
野ざらし」より 著者:豊島与志雄
《バイブル》……ファーブルやダーウィンなどの著書……重にロシアの小説の飜訳書……和装の古ぼけた平家物語……それからいろんなこまこましたもの。昌作はそれらをぼんや....
風俗時評」より 著者:豊島与志雄
種の洋装はまだ大抵、彼女等の体躯ではこなしきれないでいる。 女にとって、洋装は和装より簡単であろう。肌につけるものから順次に比較しても明かだし、和装の半襟や帯....
わが妻の記」より 著者:伊丹万作
らだけは亭主のほうが造詣が深い。 趣味 まず衣服であるが、全部和装ばかりで数もごくわずかしかない。洋装は何か妻の空気と合わないような気がする。....
書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
きりと具象しているものである。本箱本棚を考えても竪に並べる洋式の方が普通である。和装は特殊な好み以外に普通は行われない。そして和装はその意匠を施すべき範囲が甚だ....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
した方で、山県公の眷顧を受けられ、その詠み口がお気に入っていたと聞きました。後に和装の立派な歌集なども出たようでした。椿山荘の七勝の歌などもあります。 選者の....