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和訓
「和訓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
和訓の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雑沓」より 著者:宮本百合子
い黄と朱の配色が寂しく思われた。 「その絵だれの?」 「さあ、よく分らないけれど
和訓さんのじゃない?」 「北向なんだから、もっと暖い色のを見つけりゃいいのに。―....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、今日|藪沢《そうたく》に潜める妖魅に化しおわったごとくなったものか。『文選』の
和訓には、支那の悪鬼|人間《じんかん》にありて怪害を作《な》すてふ野仲《やちゅう....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》は猪とあり。『本草綱目』にも豕の子を猪といい、豚といい、※というと出るから、豕
和訓イ、俗名ブタの子が猪、
和訓イノコだ。しかるに和漢とも後には老いたる豕も本《も....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
僧《ばんそう》を連れて来て、地蔵様の前で地蔵経を読んでくれました。特にその日は、
和訓を読んでくれたものですから、お経はわからないものだと思っているお松の耳に、意....
「辞書」より 著者:折口信夫
がもっと早くからあったのだ。『倭名鈔』をみても、漢字の名詞、熟字を示して、それに
和訓を付けている。ときによると、訓をつけることができなくて、訓を付けてなかったり....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
、僕の無学《むがく》のために知らぬのかは測《はか》られぬが、恩《おん》という字に
和訓《わくん》のないことである。こういったなら、和学者《わがくしゃ》のお叱《しか....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
である。 文化四年(1807)出版の丹波頼理《たんばよりよし》著『本草薬名備考
和訓鈔《ほんぞうやくみょうびこうわくんしょう》』にはサワアザミが正しく鶏項草とな....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
は止まれど、それに此山の御神の御使の奇しき力籠れりとして人々は恐れ尊むめり。狼の
和訓おおかみといえるは大神の義にて、恐れ尊めるよりの称なれば、おもうに我邦のむか....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
く立ち出で給ふに、…… 今もよく値切って物買う人が、「ハシタというのがあって、
和訓栞に、「指貫に言へり、胡曹抄に、経緯とも薄紫と見えたり」と解している。 さ....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
し何故にこの草をフジ菜といったかは、今はまだニガ菜のように明かになっていない。『
和訓栞』には藤菜の意味であろうとあるが、少しも根拠はないのだから解説でも何でもな....