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咎人
「咎人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
咎人の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「火の鳥」より 著者:太宰治
、ばかだよ。まさしく変人だね。いや、もっとわるい。婦女|誘拐罪《ゆうかいざい》。
咎人《とがにん》だよ、あれは。ろくなことを、しやしない。要らないことを、そそのか....
「三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
いった。組下の足軽共が、玄関へ揃ったらしく、騒がしい話声が聞えてきた。 「大抵の
咎人は、逃げかくれするから、こちらも忍んで行かなくてはならんが、大作へは、まるで....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
という馬車《うまぐるま》を扱う大きな運送店があって、その前身が、伝馬町の大牢の、
咎人《とがにん》の引廻しの馬舎《うまや》だったというのだ。町巾《まちはば》が其処....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ね」 「ほんとにお駒さんはかわいそうよ、言うに言われぬ訳《わけ》あって、夫殺しの
咎人《とがにん》と、死恥《しにはじ》曝《さら》す身の因果、ふびんと思《おぼ》し一....
「風波」より 著者:井上紅梅
業自得で仕方がないが、巻添えを食ったわたし達をどうしてくれるんだえ。活き腐れめ、
咎人め」 村人は趙七爺が村へ来たのを見てみな大急ぎで飯を済まして、七斤家の食卓....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
(怪しい奴だよ。この野郎ら――)
と、眼配せをした。
「吾々は、公儀御用にて
咎人を討取る者じゃ。見物せい」
と、一人が、駕屋へ微笑して
「小田原の方へ降る....
「奉行と人相学」より 著者:菊池寛
、人相と云うことに興味を持ち始めた。 それは、月番のときは、大抵毎日のように、
咎人の顔を見ているために、自然その人間の容貌とその人間の性格とを、比較して考える....
「枯尾花」より 著者:関根黙庵
は旧|藤堂侯の領分だが藩政の頃|犯状明かならず、去迚放還も為し難き、俗に行悩みの
咎人ある時は、本城伊勢の安濃津へ差送ると号し、途中に於て護送者が男は陰嚢女は乳を....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
池肥判 十一月廿八日 右申伝、山崎といふ所は平井山東に有、山崎屋敷と云処も有之
咎人御詮儀相済申迄、五人之者共番いたし申由也。 ―――――――――....