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「哀婉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

哀婉の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
は結構です。もし書いて頂ければ、大いに新聞に広告しますよ。「堀川氏の筆に成れる、哀婉《あいえん》極《きわま》りなき恋愛小説」とか何とか広告しますよ。 保吉 「....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ではないが、何をいうにも、この祭文語りは山伏に近い古風なもので、ことに語り物が、哀婉《あいえん》たる苅萱道心《かるかやどうしん》の一節と来ているのだから、多少の....
大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
。うつつにては君に逢ひがたきわれに、せめて恋ひしき幻をだにひと夜与へよ。」という哀婉《あいえん》な一章などを拾い読みしたりしつつ、午《ひる》過ぎ、やっと近江《お....
久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
は我等読者を哄笑せしむること少しとなさず。久保田君の主人公はチエホフのそれよりも哀婉なること、なお日本の刻み煙草のロシアの紙巻よりも柔かなるが如し。のみならず作....
九条武子」より 著者:長谷川時雨
見ると、「薫染《くんぜん》」に収められた歌以外のものに、かえって真実味に富んだ、哀婉《あいえん》痛切なる佳作が多いような気がする。私は先ず手録された詠草の最初に....
三国志」より 著者:吉川英治
ら何千何万人にものぼるであろう。しかも、これに加うるに中国一流の華麗豪壮な調と、哀婉切々の情、悲歌|慷慨の辞句と、誇張幽幻な趣と、拍案三|嘆の熱とを以て縷述され....