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哀慕
「哀慕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
哀慕の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白藤」より 著者:宮本百合子
地に白で肖像のついているカメオを、装飾のない金の座で単純にとめてある。其は、母が
哀慕していた謙吉さんという人が、アメリカ土産にお孝さんにあげたものだったそうだ。....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
きたたなかった。
扮装《なり》は男でも、名は若侍でも、弥生はやはり弥生、成らぬ
哀慕に人知れず泣くあけぼの小町のなみだは今もむかしもかわりなく至純《しじゅん》で....
「叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
見世に又出して見る死絵かな 五日、英一の四七日、午後よりかさねて青山にまいる。
哀慕の情いよいよ切なり。 わが涙凝つて流れず塚の霜 その帰途、青山通りの造花屋....
「帯広まで」より 著者:林芙美子
学生気分の抜けなかった九太の眼は、何時も立ち遅れて淋しそうでいる伊代へ、何とない
哀慕の心を持ち始めたのであった。九太はピアノも弾いた。作曲も出来た。眉目秀麗だっ....