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品川
「品川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
品川の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片恋」より 著者:芥川竜之介
」
お徳は妬《や》けたんだ。それも写真にじゃないか。
(ここまで話すと、電車が
品川へ来た。自分は新橋で下りる体《からだ》である。それを知っている友だちは、語り....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
る前兆が、後《のち》になって考えれば、幾つもあった。――第一に、その年三月中旬、
品川|伊佐羅子《いさらご》の上屋敷《かみやしき》が、火事で焼けた。これは、邸内に....
「或る女」より 著者:有島武郎
という感じを快く迎えてでもいるように、青年に対してことさら親しげな態度を見せた。
品川《しながわ》を過ぎて短いトンネルを汽車が出ようとする時、葉子はきびしく自分を....
「或る女」より 著者:有島武郎
する事がなかった。ただ倉地の帰って来るのばかりがいらいらするほど待ちに待たれた。
品川台場《しながわだいば》沖あたりで打ち出す祝砲がかすかに腹にこたえるように響い....
「星座」より 著者:有島武郎
それにつけて、清逸はその瞬間ふと農学校の一人の先輩の出世談なるものを思いだした。
品川弥二郎が農商務大臣をしていたころ、その人は省の門の側に立って大臣の退出を待っ....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
。干すと窄まる木場辺の渋蛇の目、死んだ頭の火事見舞は、ついおもだか屋にあった事。
品川沖の姪の影、真乳の渡の朧蓑、鰻掻の蝮笊。 犬神、蛇を飼う婦、蟇を抱いて寝る....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
都路と標目が出た。(展く)あとを。 侍女五 ……時得て咲くや江戸の花、浪|静なる
品川や、やがて越来る川崎の、軒端ならぶる神奈川は、早や程ヶ谷に程もなく、暮れて戸....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
った。……これだと、ちょっと歩行いただけで甲武線は東京の大中央を突抜けて、一息に
品川へ…… が、それは段取だけの事サ、時間が時間だし、雨は降る……ここも出入が....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
らぬ。居所が離れ陰気な部屋の深いせいで、また寂い汽車でござったのでの。 さて、
品川も大森も、海も畠も佳い月夜じゃ。ざんざと鳴るわの。蘆の葉のよい女郎、口吟む心....
「鴨猟」より 著者:芥川竜之介
大町先生に最後にお目にかゝったのは、大正十三年の正月に、小杉未醒、神代種亮、石川寅吉の諸君と
品川沖へ鴨猟に往った時である。何でも朝早く本所の一ノ橋の側の船宿に落合い、そこか....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
例を記せば、彼の生麦事件につき英人の挙動は如何というに、損害要求のためとて軍艦を
品川に乗入れ、時間を限りて幕府に決答を促したるその時の意気込みは非常のものにして....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
何でさ、この近在、大宮、宇都宮、栃木、埼玉、草加から熊ヶ谷、成田、銚子。東じゃ、
品川から川崎続き、横浜、程ヶ谷までも知っていて対手にし手がないもんですから、飛ん....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
体ないが、野掛として河原で一杯、茶飯と出ようと、四谷辺の大工左官など五六人。芝、
品川の海の景色、のびのびと、足にまかせて大森の宿中まで行くと、街道をひいて通るの....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
前回の出遊には、天気思わしからず、餌は、これを除きてまた他に求むべからず、今日
品川沖に赤目魚釣に往きし忘筌子、利根川(江戸川)に鯉釣に出でし江東子に、獲物を見....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
」だった。池田は『ふん、なかなかおもしろそうだ』と大乗り気である。さっそく荒川と
品川に住んでいる石郷岡大尉、荒川の援助者の一志茂敬の三人が出資者となる話が決まっ....