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哥沢
「哥沢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
哥沢の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
を買った。無喇叺の小さなもので、肉声をよく明瞭に伝える。呂昇、大隈、加賀、宝生、
哥沢、追分、磯節、雑多なものが時々余等の耳に刹那の妙音を伝える。
あたりが静な....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
た室で昼間の一酔《いっすい》に八十翁もよばれてほろよいになると、とてもよい声で、
哥沢《うたざわ》の「白酒《しろざけ》」を、素人《しろうと》にはめずらしい唄《うた....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
》――出入りの鳶職《とびしょく》――が、芝金《しばきん》の直弟子《じきでし》で、
哥沢《うたざわ》の名とりだった。めっかちの、その男のつくったのが「水の音」という....
「妾宅」より 著者:永井荷風
もしよう。けれども要するに、それはみんな身過ぎ世過ぎである。川竹の憂き身をかこつ
哥沢《うたざわ》の糸より細き筆の命毛《いのちげ》を渡世《とせい》にする是非なさ…....
「西瓜」より 著者:永井荷風
こう》と照りわたる月の光に、樹の影が障子《しょうじ》へうつる。八重はあしたの晩、
哥沢節《うたざわぶし》のさらいに、二上《にあが》りの『月夜烏《つきよがらす》』で....
「伝通院」より 著者:永井荷風
を崇拝した当時の若衆《わかいしゅう》の溢れ漲《みなぎ》る熱情の感化に外ならない。
哥沢節《うたざわぶし》を産んだ江戸衰亡期の唯美主義《ゆいびしゅぎ》は私をして二十....
「雪の日」より 著者:永井荷風
ちがった趣があった。巴里の町にふる雪はプッチニイが『ボエーム』の曲を思出させる。
哥沢節《うたざわぶし》に誰もが知っている『羽織《はおり》かくして』という曲がある....