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哨兵
「哨兵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
哨兵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「倫敦塔」より 著者:夏目漱石
えて敵遠くより寄すると知れば塔上の鐘を鳴らす。星黒き夜、壁上《へきじょう》を歩む
哨兵《しょうへい》の隙《すき》を見て、逃《のが》れ出ずる囚人の、逆《さか》しまに....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
た。官軍は死屍を踏んで田原坂に進み、更に一隊は、敵塁の背後に出でようとした。薩の
哨兵が、本塁に之を報ずると、防守の望み、既になしと覚ったか、塁を棄てて退却した。....
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
道化役、成吉思汗《ジンギスカン》の愛玩《ペット》 三十歳位 箭筒士、侍衛、番士、
哨兵、その他軍卒多勢、軍楽隊など。 札木合《ジャムカ》 札荅蘭族《ジャダランぞ....
「道標」より 著者:宮本百合子
ていて、ひろくない往来をへだてた向い側の大工事場の足場に積り、その工事場の入口に
哨兵の休み場のために立っている小舎のきのこ屋根の上にも厚くつもっている。雪の降り....
「天災と国防」より 著者:寺田寅彦
ら来るか信越線から来るかもしれない敵の襲来に備えるために、ただ中央線の沿線だけに
哨兵を置いてあるようなものである。 新聞記事によると、アメリカでは太平洋上に浮....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
潜水扉は、すでに水兵の手で、ぴたりととじられてしまい、その前に、二人のたくましい
哨兵が、こっちへ逃げてきてもだめだぞといわんばかりに、けわしい目つきで、はり番を....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
いても、兵卒らは佐山君にみな打ち明けて話した。 「狐が向田大尉どのに化けたのを、
哨兵に殺されたのさ。」 佐山君はあっけに取られた。 司令部の門を出ると、佐山....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の散歩者が、新聞を広げたまま居眠っていた。官邸の鉄門のところには、無駄《むだ》な
哨兵《しょうへい》らが眠っていた。邸前の高壇の馬鹿な溝《みぞ》の後ろには、眠って....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
を駆け回って命令を伝えていた。剣を抜き青い警官帽をかぶったもひとりの男は、方々に
哨兵《しょうへい》を出していた。各防寨の内側では、居酒屋や門番小屋などが衛舎に変....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
でたやすくこれまで来ることができた。
反徒の方がモンデトゥール街に出しておいた
哨兵《しょうへい》は、ひとりの国民兵のために警報を発することをしなかった。「たぶ....
「グロリア・スコット号」より 著者:ドイルアーサー・コナン
ドアを鍵をかけないでおいたので、私たちはそこを通って躍り出した。たちまち二人の歩
哨兵は射殺された。それは何事が起きたのだろうと、調べるために走り寄って来たのだっ....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
でいても、兵卒らは佐山君にみな打明けて話した。 「狐が向田大尉どのに化けたのを、
哨兵に殺されたのさ。」 佐山君はあっけに取られた。 二 司令部の門....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
防寒靴及び手袋を着用しなくてはならないことは勿論である。丁度北満の厳寒の野に立つ
哨兵《しょうへい》とまったく同じような服装をして、こまかい物理の実験をしようとい....
「雪雑記」より 著者:中谷宇吉郎
手袋も靴もすっかり防寒用のものを用いるのである。北満《ほくまん》の厳寒の野に立つ
哨兵《しょうへい》と全く同じ服装をして細《こまか》い物理の実験をしようというのだ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
価値が極めて大きい。 作戦は通常冬期に至れば休止し、軍隊を広地域に宿営せしめて
哨兵線をもって警戒し、この期間を利用して補充、教育その他次回戦役の準備をする。時....