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哲理
「哲理〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
哲理の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「狂言の神」より 著者:太宰治
。死ぬるがいいとすすめることは、断じて悪魔のささやきでないと、立証し得るうごかぬ
哲理の一体系をさえ用意していた。そうして、その夜の私にとって、縊死《いし》は、健....
「新生」より 著者:島崎藤村
陥穽にはまった人間にもなお一つ残されたる信仰がある。二千年も三千年も言い古した、
哲理の発端で総合である無常――僕は僕の生気の失せた肉体を通して、この無常の鐘の音....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
も不思議なことには、それがしばしば成功したのであった。そのすべての背後には微妙な
哲理が潜んでいた。茶道は道教の仮りの姿であった。 第三章 道教と禅道 ....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
手をお取りになって、ひどくお泣きになりました。」 ハム。「意外だね。君から愛の
哲理を拝聴しようとは、意外だね。君は、いつから、そんな物知りになったのですか。い....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
む不可思議を捕捉せんために、青草を藉きて坐しながらなお枯草を食うて、死に至るまで
哲理を考えつつ生きるであろう。 (一九一二・一一・一二夜) 異性の内に自己を見....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
身につけて、流石に悠々、天地の如く自然の態に見受けられたが、淡々として悟りきった
哲理の解説にも拘らず、悟りの明るさとか、希望とか、そういうものの爽快さを、どうし....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
本にこんな予言のあつたタメシはないだらうな。全く、あなた、われわれ、歴史を読み、
哲理を究めたやうな顔付をして、わがニッポンのギャングの親分が国定忠次や次郎長の型....
「織田信長」より 著者:坂口安吾
ば、人間は、たゞ、死のうは一定。それだけのことではないか。 出家遁世者の最後の
哲理は、信長の身に即していた。しかし、出家遁世はせぬ。戦争に浮身をやつし、天下一....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ているものとはどうしても思われない。譬喩があって象徴がないからである。そこに宗教
哲理の窮極はあっても、芸術とは根本の差が見られるということになる。 また考えて....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
」 「ヘエ。二番目が酒です」 このシャレはなかなか上等である。大ゲサに云えば、
哲理的な味もある。 二番目は酒、で一番目の分るところが絶妙である。「なるほど。....
「反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
ことを思わせるようになっている。其は、因果応報と言う後世から平凡なと思われる仏教
哲理を、具体的に実感的に織り込んで、それで起って来るいろんな事件が、源氏の心に反....
「書記官」より 著者:川上眉山
とか。その妻は誰なるらん。とある書窓の奥にはまた、あわれ今後の半生をかけて、一大
哲理の研究に身を投じ尽さんものと、世故の煩を将って塵塚のただ中へ投げ捨てたる人あ....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
解釈ではない。法理の根本的原理をさかのぼってゆけば、どうしてもロゴスというような
哲理にもとづかなければならぬ。世界のあらゆる方面に法則態の現われがあるが、人間社....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
こうぐらいのもので、それもごく初歩の文典を学んで居るに止まって居る。だから仏教の
哲理を説明し及びその事を修学するの甚だしきに拘わらず、歴史とかあるいは科学の事に....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
消極的に隠遁して、独り清く澄し込む小乗仏教とは反対であります。そして法華経はその
哲理と実行の勧めを説いた経巻であり、維摩経は維摩居士という俗間の老練な一男性をし....