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唏
「唏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
唏の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
ってね――もうもう二度と女なんかに生まれはしない」――言いかけて婦人はとうとう嘘
唏して話をきってしもうた。自分の脊髄をあるものが電のごとく走った。 婦人は間も....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
に燃えつく他の生命の※がなくては堪えられないと思った。魂と魂と抱擁し、接吻し、嘘
唏し、号泣したかった。その抱擁の中に自己のいのちが見いだしたかった。 私は山頂....
「白い壁」より 著者:本庄陸男
と、「先生――あたいは画がうまいだろう?」と言い放った。杉本は唇を噛んでまるで歔
唏《すすりな》きを堪えるような顔をした。すると元木は教師の腕をとらえて「先生、あ....
「みずうみ」より 著者:室生犀星
。 「お父さま、聞えて……。」 「あ、きこえる。」 母親はあちらむきになって、
唏きながらいた。なぜか彼女には目の前にずり落ちて来た世界が、煉瓦や白い建物や町や....
「姫たちばな」より 著者:室生犀星
っと二人のむくろのある土手のうえに辿りつくと、そのまま、草の上に膝をついて潜々と
唏り泣いた。こうまでしずにいられなかった二人であることは分っていたものの、きょう....