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唐団扇
「唐団扇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
唐団扇の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
あたりを露《あら》わに見せていた。それにつづいて、水色のうすものを着た八人の女が
唐団扇《とううちわ》のようなものを捧げて来た。その次に小山のような巨大《おおき》....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
こうじ》の地内に勧請《かんじょう》した富士権現に詣り、麦藁《むぎわら》でつくった
唐団扇《とううちわ》や氷餅、氷豆腐などを土産《みやげ》にして帰る。 六月朔日の....
「髷」より 著者:上村松園
田、先笄、勝山、両手、蝶々、三ツ輪、ふく髷、かけ下し、切天神、割しのぶ、割鹿子、
唐団扇、結綿、鹿子天神、四ツ目崩し、松葉蝶々、あきさ、桃割れ、立兵庫、横兵庫、お....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
渡りから、山吹の内へおすすみを」 道誉は、湯上がり姿であった。 白い衫衣に、
唐団扇を持ち、からだを斜に脇息から、藤夜叉の姿を眺めていた。 「蚊が入る」 手....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
解け。そして襟もとから手を入れて、背を拭うてくれ」 そのあいだに、常葉の局は、
唐団扇で横から涼を送り、百合殿ノ小女房は、天目台にのせたお薬湯の※をすすめた。 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
られずにいられない。 「……?」 ふと、そのうちに、彼は柱から背を離した。手の
唐団扇で蚊うなりを一つ払って。 「たれかおるか」 すぐ、次の廊口で、 「はっ、....