唐土[語句情報] » 唐土

「唐土〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

唐土の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
では筑紫《つくし》の果に流浪して御出でになるとやら、あるいはまた東海の波を踏んで唐土《もろこし》に御渡りになったとやら、皆目御行方《かいもくおゆくえ》が知れない....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
義に対する、盛な歎賞の辞をならべはじめた。 「過日もさる物識りから承りましたが、唐土《もろこし》の何とやら申す侍は、炭を呑んで唖《おし》になってまでも、主人の仇....
俊寛」より 著者:芥川竜之介
御仏《みほとけ》に活写《いきうつ》しじゃ。これは都人《みやこびと》の顔の好みが、唐土《もろこし》になずんでいる証拠《しょうこ》ではないか? すると人皇《にんおう....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
「ここはなんという所でござります。お前はなんというお人でござります」 ここは唐土《もろこし》で、自分は周《しゅう》の武王《ぶおう》の軍師で太公望《たいこうぼ....
船医の立場」より 著者:菊池寛
の字ぞときいた。 寅二郎が、日本字なりと答えると、ウィリアムスは笑って、それは唐土《もろこし》の字ではないかといった。ウィリアムスの明晰《めいせき》な日本語と....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
く源氏の運命を眼のあたりに見たのもあろう。いわゆる故国は喬木あるの謂にあらずと、唐土の賢人は云ったそうだが、やはり故国の喬木はなつかしい。 挽物細工の玩具など....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
れだな」と頷きながら庄三郎は読んで行った。 「昔、慈覚大師仏法を習ひ伝へんとて、唐土へ渡り給ひておはしける程に、会昌年中に、唐の武宗、仏法を亡して、堂塔を毀ち僧....
高島異誌」より 著者:国枝史郎
にも足らぬ俗書でござる」 僧は言下に弁えたが、 「とは云え此書著名と見え、早く唐土にも渡り居り経国大典巻の三に「倭学に在りては童子教庭訓往来こそ最も優れ……」....
死者の書」より 著者:折口信夫
飛鳥の都に、日のみ子様のおそば近く侍る尊いおん方。ささなみの大津の宮に人となり、唐土の学芸に詣り深く、詩も、此国ではじめて作られたは、大友ノ皇子か、其とも此お方....
紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
振りについては、大尽舞いの唄にこう記されている。 「そもそもお客の始まりは、高麗唐土はぞんぜねど、今日本にかくれなき、紀伊国文左に止どめたり。さてその次の大尽は....
」より 著者:岡本綺堂
ろう、猫よりも虎の方が人気をひくだろうと、友蔵夫婦も賛成した。 そこで、これは唐土千里の藪で生捕った虎の子でござい……。 いや、笑っちゃあいけない、本当の話....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
もその魂は八万奈落の底に沈んで、ひそかに末法の代の来たるを待っているうちに、まず唐土の世が乱れた。遠くは春秋戦国に始まって、秦ほろび、漢ほろび、つづいて三国、つ....
雪柳」より 著者:泉鏡花
覚えています。――恋とサア、というくどきです。 恋とサア情のその二道は、やまと、唐土、夷の国の、おろしゃ、いぎりす、あめりか国も、どこのいずくも、かわりはしない....
秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
く源氏の運命を眼のあたりに見たのもあろう。いわゆる故国は喬木あるの謂にあらずと、唐土の賢人はいったそうだが、やはり故国の喬木はなつかしい。 挽物細工の玩具など....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
る所諸国の郷名に余戸と称する者一国或は十余所に及ぶ。(中略)。昔王化の盛なるや、唐土・三韓の民の来帰する者、国史記を絶たず。(中略)。其の陋き者は、当時之を諸国....