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唐机
「唐机〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
唐机の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
去って、宗近《むねちか》の家庭に入る。同日である。また同刻である。 相変らずの
唐机《とうづくえ》を控えて、宗近の父《おとっ》さんが鬼更紗《おにざらさ》の座蒲団....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
いるところや、顔より大きそうな天眼鏡《てんがんきょう》を持った白い髯の爺さんが、
唐机《とうづくえ》の前に坐って、平突《へいつく》ばったちょん髷《まげ》を上から見....
「行人」より 著者:夏目漱石
の泊っている所よりはよほど上品な構《かまえ》であった。室《へや》には扇風器だの、
唐机《とうづくえ》だの、特別にその
唐机の傍《そば》に備えつけた電灯などがあった。....
「道草」より 著者:夏目漱石
》しました」 舞葡萄《まいぶどう》とかいう木の一枚板で中を張り詰めたその大きな
唐机《とうづくえ》は、百円以上もする見事なものであった。かつて親類の破産者からそ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
しょのかみ》をはじめとして諸儒者列席の前に一人ずつ呼び出され、一間半もある大きい
唐机《からづくえ》の前に坐って素読の試験を受けるのである。成績優等のものに対して....
「創作家の態度」より 著者:夏目漱石
るところは、perceptual な叙述のもっとも簡便な形式は洋卓《テーブル》は
唐机《とうづくえ》のごとしとか、※は赤茄子のごとしとか、驢《ろ》は騾《ら》のごと....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
から物の言いざままでそれに似せ、急に三味線《しゃみせん》を擲却《ほうりだ》して、
唐机《とうづくえ》の上に孔雀《くじゃく》の羽を押立る。お政は学問などという正坐《....
「青年」より 著者:森鴎外
ような心持がした。一度は、家主の植長がどこからか買い集めて来てくれた家具の一つの
唐机に向って、その書いて見るということに著手しようとして見たが、頭次第だと云う頭....
「それから」より 著者:夏目漱石
ろう」と代助は笑いながら立った。 廊下伝いに中庭を越して、奥へ来て見ると、父は
唐机《とうづくえ》の前へ坐って、唐本を見ていた。父は詩が好きで、閑《ひま》がある....