唐繻子[語句情報] » 唐繻子

「唐繻子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

唐繻子の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
むすびがみ》で、一寸《ちょっと》いたした藍《あい》の万筋《まんすじ》の小袖に黒の唐繻子《とうじゅす》の帯で、上に葡萄鼠《ぶどうねずみ》に小さい一紋《ひとつもん》....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
過ぎるが、達摩返しに金の簪《かんざし》、南部の藍《あい》の子持縞《こもちじま》に唐繻子《とうじゅす》に翁格子《おきなごうし》を腹合せにした帯をしめ、小さな茶盆の....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
ち》は、将棊《しょうぎ》の駒《こま》を大形に散らしたる紺縮みの浴衣《ゆかた》に、唐繻子《とうじゅす》と繻珍《しゅちん》の昼夜帯をばゆるく引っ掛けに結びて、空色｜....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
帰ってまいります。 十三 お柳の装は南部の藍の子持縞の袷に黒の唐繻子の帯に、極微塵の小紋縮緬の三紋の羽織を着て、水の滴るような鼈甲の櫛笄をさし....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
みなり》は前文にある通り。 お政は鼠微塵《ねずみみじん》の糸織の一ツ小袖に黒の唐繻子《とうじゅす》の丸帯、襦袢《じゅばん》の半襟《はんえり》も黒｜縮緬《ちりめ....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
小袖、これは芸妓の時の着替をふだん着に卸したと云うような著物に、帯が翁格子と紺の唐繻子と腹合せの帯を締めて、丸髷に浅黄鹿子の手柄が掛って、少し晴々しい商人の細君....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
いけねえが、これが東京の水で洗って垢が抜けた時分に、南部の藍万の袷を着せて、黒の唐繻子の帯を締めて、黒縮緬の羽織なら何処へ出しても立派な奥さん、また商人の内儀に....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
太郎も覗くように目を注いだ。 「おや！」 「…………」 六 黒の唐繻子と、薄鼠に納戸がかった絹ちぢみに宝づくしの絞の入った、腹合せの帯を漏れた、....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
、おしょさんのうちにも時々来てとまっていた。 紺ぽい麻の単物《ひとえ》を着て、唐繻子《とうじゅす》の細い帯をキチンとしめている盲目のお婆さんは、坊主頭でもいき....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
す。 四 藍《あい》の万筋結城《まんすじゆうき》に、黒の小やなぎの半えり、唐繻子《とうじゅす》と媚茶博多《こびちゃはかた》の鯨《くじら》仕立ての帯を、ずっ....
「江木欣々女史」より 著者:長谷川時雨
、嘘《うそ》のような気のするほど、古代紫の半襟《はんえり》と、やや赤みの底にある唐繻子《とうじゅす》の帯と、おなじ紫系統の紺ぽいお召《めし》の羽織がいかにも落ち....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
助と相向って坐っているのはお光である。今日は洗い髪の櫛巻で、節米の鼠縞の着物に、唐繻子と更紗縮緬の昼夜帯、羽織が藍納戸の薩摩筋のお召という飾し込みで、宿の女中が....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
がけにしてこれが昼過ぎに出来たので、衣服は薄お納戸の棒縞糸織の袷、薄紫の裾廻し、唐繻子の襟を掛て、赤地に白菊の半襟、緋鹿の子の腰巻、朱鷺色の扱帯をきりきりと巻い....