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唯心論
「唯心論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
唯心論の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三四郎」より 著者:夏目漱石
がいやになったから、いたずらを書いていた」 「そう不勉強ではいかん。カントの超絶
唯心論がバークレーの超絶実在論にどうだとか言ったな」 「どうだとか言った」 「聞....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
てが主観に属して精神現象となり、統一を除いて考えれば凡てが客観的物体現象となる(
唯心論、唯物論の対立はかくの如き両方面の一を固執せるより起るのである)。 次....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
く、却って事物(現象としての)が認識作用に遵合するのである」といった言葉は、単に
唯心論者の常套語とばかりはいい退けてしまうことが出来ない。そこには動かすことの出....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
表現派は、多く、戦争に反対し、その悲惨、その暴虐を呪咀し、絶叫してはいるが、
唯心論的で、たゞ、主観的な強調に終始している。ブルジョア作家の戦争反対はこれ位い....
「読書法」より 著者:戸坂潤
文学に於ける浪漫主義・倫理に於ける相対主義・哲学に於けるアイデアリズム(観念論・
唯心論・理想主義)・及び宗教に於けるモダーニズムが、このヒューマニズムだという。....
「絶対矛盾的自己同一」より 著者:西田幾多郎
ての国家と宗教は矛盾するものではない。 東洋的無の宗教は即心是仏と説く。それは
唯心論でもなく神秘主義でもない。論理的には、多と一との矛盾的自己同一ということで....
「新感覚派とコンミニズム文学」より 著者:横光利一
共通した問題となるべきことがあるべき筈だ。それは、われわれ人間が世界を見る場合、
唯心論的に見るべきか、唯物論的に見るべきかと云う二つの見方にちがいない。此処でわ....
「Liber Studiorum」より 著者:寺田寅彦
「人間が死んだらお経をあげると同じじゃありませんか」とその人はいう。 こういう
唯心論者もまだ少しはいるのである。 六 ある大学講堂の前へ突き当....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
して自分が常に抱いている、中学の課程において、自然科学を教うる際に、認識論ことに
唯心論的な認識論の入門をあわせて教えなければならないという意見の実施の代用として....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
にかかっており、すべての客観的人生観は空間の実在にかかっている。所謂《いわゆる》
唯心論と唯物論、観念論と経験論、目的論と機械論等の如き、人間思考の二大対立がよる....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
方のないことであるが。
ブルジョア哲学が観念論である所以は、一方に於て、夫が
唯心論的な体系を立てるからばかりではなく、他方に於て、その必要から形而上学的な範....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ば、神の善良な意志や、人間の善良又は梟悪な精神活動によって説明される。神学的乃至
唯心論的な意図によって、歴史社会は歴史哲学にとって独特な問題形態を取る約束になっ....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
いが)に対して云っている、「私は唯物論を以て、絶対媒介の論理の立場から観て、恰も
唯心論の反対の抽象に纏綿せられると思惟せざるを得ない。弁証法的基体としての所謂物....
「辞典」より 著者:戸坂潤
りに調和を、絶対的なるものの代りに相対的なるものを強調し、従って或る意味に於ては
唯心論と不可知論とを許容するかのように見える。夫にも拘らず其核心は全くマルクス主....
「山上湖」より 著者:豊島与志雄
た。唯物論者にも精神の光輝はあろう。彼の純粋無垢な詩情は、彼の情熱は、唯物論とか
唯心論とかには関係なく、精神の純一な光耀から起るものではなかったか。それを彼はど....