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唾壺
「唾壺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
唾壺の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
行った。
僕等の通った二階の部屋は中央に据えたテエブルは勿論、椅子《いす》も、
唾壺《たんつぼ》も、衣裳箪笥《いしょうだんす》も、上海や漢口《かんこう》の妓館に....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
いや、これは。」主税は狼狽えて、くるりと廻って、そそくさ扉を開いて、隣の休憩室の
唾壺へ突込んで、喫みさしを揉消して、太く恐縮の体で引返すと、そのボオイを手許へ呼....
「涙のアリバイ」より 著者:夢野久作
づく。 ……………………懐中電燈を照し、そこいらを調べまわる。………紙屑籠………
唾壺………小型の瓦斯ストーブなぞ……。 ……………………大きなインキ瓶の口が濡れ....
「今戸心中」より 著者:広津柳浪
ん」と、西宮も見送りながら、「ふうむ」 三ツばかり先の名代《みょうだい》部屋で
唾壺《はいふき》の音をさせたかと思うと、びッくりするような大きな欠伸《あくび》を....