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「啄木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

啄木の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三角形の恐怖」より 著者:海野十三
来た数学の定理の証明を疑ってみたり、其の頃流行の犯罪心理学の書物に読み耽ったり、啄木ばりの短歌を作ったりしていました。 そんな調子の生活の中から私は遂に一つの....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
女山の背面を襲わしめ、謙信が巣から飛び出す処を打とうと云うのである。古人、之を「啄木鳥の戦法」と云った。即ち啄木鳥が、木中の虫を捕えるとき、穴と反対の側をコツコ....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
空間とに縛られている。時が隔たれば忘却し処が異なれば疎くならざるを得ない。死んだ啄木の歌に、「Yといふ字日記の方々に見ゆ、Yとはあの人のことなりしかな」というの....
山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
音が子守歌のように働いて、緑の精がまぶたを撫ててくれる。左手の窓から見ていると、啄木鳥がきて、時々白樺をたたいている。猟師の庄吉さんも、この窓のところへきて、煙....
私は誰?」より 著者:坂口安吾
云って、事実五十年後より流行し、生前はあまりはやらなかったという。ポオは窮死し、啄木は貧困に苦しんだ。 然し貧乏などゝいうものは一向に深刻なものではない。屋根....
百万人の文学」より 著者:坂口安吾
命を推定する方法がないようだ。万人の見るところ歴史的評価が定まったと見えるのは、啄木、漱石などで、「たけくらべ」なども、そうかも知れないが、すでに現代語でないか....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
た。鶴見は御苦労なことと思っただけでそれなりにしておいた。今になって考えて見れば啄木もその頃既に変った風格を具えた人間であった。あの矯飾していたような中に生一本....
明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
。なお、戦争に関する詩歌についても、与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」、石川啄木の「マカロフ提督追悼の詩」を始め戦争に際しては多くが簇出しているし、また日露....
地上」より 著者:島田清次郎
の歌を朗吟するのだった。 頬につたふ涙のごはず一握の砂を示しゝ女を忘れず 「石川啄木! いいね、啄木は!」 「長らえようか永らえまいか――あはっはっはっ、ハムレ....
文学に現れたる東北地方の地方色」より 著者:佐左木俊郎
像させるものは十分あるように思います。 岩手県の渋民村辺を描いているものに石川啄木の『天鵞絨』があります。 石川啄木『天鵞絨』 「村といつても狭いもの。盛岡....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
、短歌の宿命に思い臻った。私は自分のあきらめを以て、人にも強いるのではない。石川啄木の改革も叙事の側に進んだのは、悉く失敗しているのである。唯啄木のことは、自然....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
る。小川が滑るように流れそのせせらぎは人を眠りにいざない、ときたま鶉が鳴いたり、啄木鳥の木を叩く音が聞えるが、あたりに漲ぎる静寂を破る響はそれくらいのものだ。 ....
安死術」より 著者:小酒井不木
り日でありました。「どんよりと曇れる空を見て居しに人を殺したくなりにけるかな」と啄木の歌ったような、いやに重くるしい気分を誘う日でして、山々に垂れかかった厚い黒....
北穂天狗の思い出」より 著者:上村松園
出されているのでヒヤヒヤさせられた。ここかしこに山桜や山吹が咲きこぼれ、鶯の声や啄木鳥のくちばしの音が澄んできこえる。馬子は時々思いついたように馬を追いたてなが....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
のままに頭の何処かに残っていたらしく思える。 二十一、二の頃、そうだ、私が石川啄木に逢ってまだほんの二、三度目の時だったと思う。 「君のお国はどちらです。」と....