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商人
「商人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
商人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
に近い表情。
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人だかりのまん中に立った糶《せ》り
商人《あきゅうど》。彼は呉服《ごふく》ものをひろげた中に立ち、一本の帯をふりなが....
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
とい東京へ着いたんだそうだ。ところがイイナはいつのまにか亜米利加《アメリカ》人の
商人の世話になっている。そいつを見た侯爵は絶望したんだね、ゆうべホテルの自分の部....
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
優しい女である。夫の僕とも四人あることは前にもちょっと書いて置いた。第一の夫は行
商人《ぎょうしょうにん》、第二の夫は歩兵《ほへい》の伍長《ごちょう》、第三の夫は....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ちそと》は、すべてがまるで戦場のように騒々しい。そこへ暖簾《のれん》をくぐって、
商人《あきうど》が来る。物貰《ものもら》いが来る。客の出入りはもちろんあった。そ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
神《おおかみ》に祟られた物狂いでも踊っているか、さもなければ迂闊《うかつ》な近江
商人《おうみあきゅうど》が、魚盗人《うおぬすびと》に荷でも攫《さら》われたのだろ....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
吊《つ》った箱の中の新聞だのキャラメルだのを眺めている。これは一介《いっかい》の
商人ではない。我々の生命を阻害《そがい》する否定的精神の象徴《しょうちょう》であ....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
た。通知の文面は極《ごく》簡単なもので、ただ、藤井勝美《ふじいかつみ》と云う御用
商人の娘と縁談が整《ととの》ったと云うだけでしたが、その後引続いて受取った手紙に....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
、求馬《もとめ》は小間物《こまもの》の箱を背負《せお》って町家《ちょうか》を廻る
商人《あきゅうど》に化け、喜三郎《きさぶろう》は旗本《はたもと》能勢惣右衛門《の....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
ると、いつもより早めに妾宅へ、田宮《たみや》と云う男と遊びに来た。ある有名な御用
商人の店へ、番頭格に通《かよ》っている田宮は、お蓮《れん》が牧野に囲《かこ》われ....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
密輸入者たちに黄老爺《こうろうや》と呼ばれていた話、又|湘譚《しょうたん》の或|
商人《あきんど》から三千元を強奪した話、又|腿《もも》に弾丸を受けた樊阿七《はん....
「少年」より 著者:芥川竜之介
はこの頃お姫様の婬売《いんばい》が出ると云うことですな。」
隣りのテエブルには
商人が二人、こう云う会話をつづけている。が、そんなことはどうでも好《い》い。カフ....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
云うなり次第に、利益《りやく》を垂れると思うている。つまり康頼の考えでは、神仏も
商人と同じなのじゃ。ただ神仏は
商人のように、金銭では冥護《みょうご》を御売りにな....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
一 支那の上海の或町です。昼でも薄暗い或家の二階に、人相の悪い印度人の婆さんが一人、
商人らしい一人の亜米利加人と何か頻に話し合っていました。 「実は今度もお婆さんに....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ス・ジーンという女と結婚して、十人の子を挙げた。その子供等は百姓だの、店主だの、
商人だのになったが、その三番目のミケルが同九一年に、末子のマーガレットは少し間を....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
とある山の中腹に羊飼いの姿を見かけると、二人はその男に訊いてみた。行きずりの旅
商人にも尋ねてみた。村に這入れば百姓に、町へ着けば役場へいって訊いてみた。けれど....