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商略
「商略〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
商略の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、直参髷《じきさんまげ》の武家、いずれも中年なのが二人、うしろには、富裕なしかし
商略に鋭そうな目付をした、顴骨《かんこつ》の張った痩身《そうしん》の男が控えてい....
「ツルゲーネフの生きかた」より 著者:宮本百合子
馬車の中で、花園でする恋愛に一つの社会的腐敗の悪臭をかぎ出している。持参金つきの
商略的結婚制度に、外見上の一夫一婦制に、大きな虚偽を見出している。 これらの、....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
でただちに洋酒の販売を中止したことはいうまでもない。 こんなふうで、その店の囮
商略はずいぶん中村屋を悩ませた。世間には理解のあるお客様ばかりはない。商売は儲か....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
うことであって、期間を限ってやる特売とか旬末サービス、さては早朝三割奉仕とかいう
商略等を絶対に排斥するものであります。 何故いけないか。それは客の身になって考....
「科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
が売っている品物のあらを発見し得るほど充分永く、行人の注視を許さないという商人の
商略から来ていることだった。 科学者はこの人波をわけて通るために生ずる恐ろしい....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
いは、外によく内に悪いのが当然だし、特に頭を使う商売や人間関係の複雑な世界に政策
商略的な生き方をしなければならない人間は、外によく、内に悪いのが自然で、内に悪い....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
三年が初めらしいが、その後も疱瘡痲疹大流行の時は何度もこの繁昌を繰返し、喜兵衛の
商略は見事に当って淡島屋はメキメキ肥り出した。 初代の喜兵衛も晩年には度々江戸....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
』の第一編が発行されたは明治二十年七月であった。この第一編は今も昔も変らぬ書肆の
商略から表紙にも扉にも春廼舎朧著と署して二葉亭の名は序文に見えるだけだから、世間....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
子の業にてこそはべれ。昔は戦略のためにいらざる娘を内室にいたし候いしが、今もなお
商略のために、娘を売買することを見|候まことに罪になることに候。まことに恋のため....
「四谷、赤坂」より 著者:宮島資夫
綿だったそうだが、木版の三枚続きでは中々奇麗だった。それは無論、永田という人間の
商略から出た事であろうが、今日それ位の事をした所で、誰も顧《かえり》みる人はない....