問答無用[語句情報] »
問答無用
「問答無用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
問答無用の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ばしてうしろの床の間の飾り弓を手にとる、弦を張る、一瞬の間に矢をつがえると、 「
問答無用じゃ。うぬが来たとあっては、これがよかろう! 受けてみろッ」 叫んだの....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
「男であろうが、女であろうが、若い人は、あとにしてもらいます。もう、これ以上、
問答無用です。あなたは、うしろへさがってください」 と、船員は、師父ターネフに....
「ファシズムは生きている」より 著者:宮本百合子
きでした。そのとき、将校にとりまかれた首相が、「話せばわかる」というのに対して「
問答無用、射てッ」と命令して老首相を倒した海軍中尉が山岸宏でした。十七年の歳月が....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
はナチス・ドイツなどでは重大な哲学の一部門になっている)、この観念論的ガラクタは
問答無用式ファシズム思想のサンチョ・パンザに他ならないのである。――そして真性日....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
手のファッショと雖も、旧犬養総裁を一撃の下に有無も云わせず倒して了った例の有名な
問答無用派の国粋主義者達と、決して別な側面に立っているものではないのだから、この....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
万《まつおかよろず》がこうとか、中条なにがしがああのと言うけれど、皆、分別臭い、
問答無用でやっつける奴がいない、皆、利口者になり過ぎている、原始三河時代の向う見....
「絶縁体」より 著者:豊島与志雄
いお考えですな。」 土居さんはひどく渋い顔をした。そして酒を何杯か飲み、もはや
問答無用というような眼付で市木さんを睥みすえ、私の方へは目礼をして、他に急用があ....
「三十歳」より 著者:坂口安吾
むしろ、同意をもとめて、変にクズレた、ウワズッたヤリトリなどをしたくはなかった。
問答無用、と私は考えていたのだ。 食事中は、そのことは翳にも見せず、何やら話し....
「紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
申そうかの」 「お犬様を畜生とは吠いたりな!」 「畜生で悪くば獣といおうぞ」 「
問答無用、やあ方々、お令を恐れぬ叛逆人を、討ち取り召されい討ち取り召されい!」 ....
「二十世紀の頂における図書館の意味」より 著者:中井正一
潮の中をのたうちまわらなくてすむのである。 「話せばわかる」といった犬養氏に、「
問答無用!」と拳銃の引き金を引いた考え方が、真直に真珠湾攻撃に通じている。「話す....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
だよ。いや、滑稽ですめば結構だが、その誇りがだんだん昂じて来ると、おしまいには、
問答無用で総理大臣にピストルをつきつけるようなことにもなりかねないんだ。自分で自....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
石川淳八郎、ホラブンの返答がチンプンカンプンで、わけがわからないから、ままよ、
問答無用、手合せが早手まわしと見て、 「殿の御所望である故、卒爾ながら一手御教示....
「真珠の首飾り」より 著者:神西清
。ところで今日じゃ、そうした一切が鉄道式のテンポで運ばれるのだ。皿を手にとる――
問答無用である。口へ抛り込む――噛むなんて暇はない。ジリジリジーンと発車のベルが....
「三国志」より 著者:吉川英治
宙へ刎ねとばすぞ」 「なにをっ、小ざかしい」 「帝を渡すか、生命を捨てるか」 「
問答無用っ」 李※は、槍を振って、りゅうりゅうと突っかけてきた。 郭※は、大....
「三国志」より 著者:吉川英治
宣言の上では、誰が聞いても、袁紹のほうがすぐれている。 だから曹操はすぐ、 「
問答無用」と、駒を返して、「――張遼、出でよ」と、高く鞭を振った。 弩弓、鉄砲....