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「啓発〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

啓発の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
心に読み返した蘆花《ろか》の「自然と人生」やラボックの翻訳「自然美論」も勿論彼を啓発した。しかし彼の自然を見る目に最も影響を与えたのは確かに本所の町々だった。家....
或る女」より 著者:有島武郎
とも「復活」だけは丸善《まるぜん》からでも取り寄せて読んでいただきたい、あなたを啓発する事が必ず多いのは請け合いますから。僕らは等しく神の前に罪人《つみびと》で....
宣言一つ」より 著者:有島武郎
つの大きな問題を提供している。それを十分に考えてみることなしに、みずから指導者、啓発者、煽動家《せんどうか》、頭領をもって任ずる人々は多少笑止な立場に身を置かね....
富士」より 著者:岡本かの子
った。山は害敵とそれを免れるものと両方を備え無言にして生命それ自ら護るべき慧智を啓発した。 こどもたちは父親の翁に似て山が好きだった。その性分の上にあけ暮れ馴....
追憶」より 著者:芥川竜之介
がどことなしにライオンに似ていたためである。僕は西川と同級だったために少なからず啓発を受けた。中学の四年か五年の時に英訳の「猟人日記」だの「サッフォオ」だのを読....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
全く消滅した。それでローマ帝国の滅亡した際に征服者たるゲルマン民族の科学的興味を啓発するような成果の少なかったことは怪しむに足りない。それでもテオドリヒ王(〔K....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
なく、監督でもなく、化育でもなく、叱正でもない。最も感じの似通った言葉をさがせば啓発であろうが、これではまだ少し冷たい。 仕事中我々は意識して俳優に何かをつけ....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
の中で最もよい特性であって、いっそうこれを涵養したいものである。古の大家は、後世啓発の道を開いたことに対して、当然尊敬をうくべきである。彼らは幾世紀の批評を経て....
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
論がない。 はじめ、フィツジェラルドの英訳をテクストとした森亮氏の傑れた訳業に啓発されて、全部|有明調の文語体で翻訳したが(解説二、「ルバイヤートについて」の....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
に連れてゆこうといい出しました。当時Yは、浅草の田中町の小さな裏長屋に、始終彼の啓発者であったMさんといっしょに住んでいました。私は半ば好奇心からある晩子供をお....
「ファン」について」より 著者:伊丹万作
ある。あるいはまた映画を見て見て見尽した大通の見方もよい。 しかし、我々が最も啓発されるのは、いずれの方面に限らず、およそ一流を極めた人の見方や批評で、これら....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
、ふだんは余り注意しない文章であるが、『聖徳太子|頌徳文』というのがある。「皇国啓発の先覚、技芸外護の恩師」と冒頭に書き出してある、あの文章のことである。鴎外は....
詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
り上ろうとしていたに過ぎなかった。藤村の古語表現には、柳田國男先生(当時松岡)の啓発があって、一挙にあの境地に到達したものと観察せられるが、明治の詩であるために....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ころのものであるからであります。それで、この種の仏教が日本に根付き、民族の文化を啓発すると同時に、仏教そのものもまた、民族より保護発達を遂げしめられました。日本....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
聞」の義であろうと思う。柳田君も引かれた『経覚私要鈔』に声聞と云ふ」とあるのと相啓発して、古い用い方を示したものだと解せられるのである。このことについてはすでに....