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啓蒙
「啓蒙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
啓蒙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
らち》を越えようは思わないのだ。私のこんな気持ちに対する反証として、よくロシアの
啓蒙運動が例を引かれるようだ。ロシアの民衆が無智の惰眠をむさぼっていたころに、い....
「星座」より 著者:有島武郎
教えるということ。ある勇みをもって……ある喜びをすらもって……柄《がら》にもない
啓蒙的《けいもうてき》な仕事に時間を潰そうとしていること。それらは呪《のろ》うべ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
シルヴェスター二世十三使徒の一人なんだ。ところが、無謀にもその一派は羅馬教会に大
啓蒙運動を起した。で、結局十二人は異端焚殺に逢ってしまったのだが、ウイチグスのみ....
「天馬」より 著者:金史良
が分っていないんだよ、真の芸術家というのが……だから田中、君のような作家が大いに
啓蒙してやるべきだと思うんだよ。ハムレットでもあるまいに、僕にお寺へ行けと無茶を....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
連れて、世界の闇は次第に薄らいで行くであろう。 問『人類の無智と頑陋との為めに、
啓蒙事業は幾回か失敗の歴史を遺して居る。今回も又その轍をふまぬか?』 真人の出....
「辞書」より 著者:折口信夫
ない。『辞林』『辞苑』は百科全書の小さいもので、ほんとうの意味での語彙ではない。
啓蒙的な字引きにすぎない。けれども、常にわれわれの使う辞書といわれているもののな....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
くても弱い価値と、低くても強い価値といずれを選ぶべきかは必ず懐疑に陥れる。大衆を
啓蒙すべきか、二、三の法種を鉗鎚すべきか、支那の飢饉に義捐すべきか、愛児の靴を買....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
道散歩のパートナーとして恰好でなくても、真に将来を託するに足るというようなことを
啓蒙するのだ。貧しい大学生などよりは、少し年はふけていても、社会的地歩を占めた紳....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
に政治に依属しつつある時代において、政治の根本精神を正し、その理想を標幟せしむる
啓蒙運動に、文化指導の任務を自覚するわれわれが関わりを持たずにいられないのは当然....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
は、所詮高座の道化者で、オナグサミに一席弁じているにすぎないのである。天下国家を
啓蒙しようというようなコンタンが多少でもあれば、大いにコマメに動きもしようが、そ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
れば、芸術主義の一変貌に外ならない。それはそれで好いのである。その中でも、藤村は
啓蒙に心を傾け、花袋は耽溺に生を享楽する。それぞれのちがいはある。 藤村が
啓蒙....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
人ではなかった。偉大な人ではないが、自由な、一般的な教養の雰囲気を以て生徒たちを
啓蒙した。学術の世界の外にカルチュアというものの世界のあることを生徒たちに教えた....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
。宗匠の添刪の態度から幾らも進まないそんな処に※であった私は、かまわず、そうした
啓蒙批評をいい気になって続けて居た。今世間に行われて居る批評の径路を考えて見ると....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
洋詩型に入れようとする事が、どう言う意味を持っているか、そう言うことの思われない
啓蒙期であった。詩は発想であり、思想をまず生活化してその生活の律動によって、新し....
「春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
訓は必しも民衆教化に適せぬとは言えない。 此智恵鏨を読みながら、私は十八世紀の
啓蒙家カンペの修養書「テオフロン」の事を想出したが、之に就ては嘗て書いたこともあ....