啖呵[語句情報] »
啖呵
「啖呵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
啖呵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、はばかりさま、いま売り出しのむっつり右門様っていうなおれの親分なんだって、つい
啖呵《たんか》をきっちまいましたら、おやじめがこんなにぬかしやがるんですよ。むっ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
をまくると、伝法に長火ばちのこちらへおおあぐらをかいて、同じく伝法に、不意と妙な
啖呵《たんか》をきりだしました。 「八つ化けの仙次さんとやら、お初でござりますね....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
う。しかし、きょうの江戸っ子は同じ江戸っ子でも少しばかり品が違っているので、その
啖呵《たんか》がまた聞いていても溜飲《りゅういん》の下がるくらいなのです。 「な....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の面目に立ち返ったといわんばかりで、おそろしく伝法に、おそろしく切れ味のよろしい
啖呵《たんか》をずばりときりました。 「おれの名は、二度も三度も念を押して聞いて....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ひろげてその行く手をさえぎろうとしましたので、突きのけておくと右門は小気味のいい
啖呵《たんか》を大音声《だいおんじょう》できりました。 「見そこなうなッ。おれが....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
くもない、おれさまたちを仲間はずれにしやがって、いまにみろい、ほえづらかくな！」
啖呵《たんか》をきっていたかと思いましたが、もう横っとびで――まもなく、そこへあ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と、平助はまたあざ笑った。「両国の百日《おででこ》芝居で覚えて来やあがって、乙な
啖呵を切りゃあがるな。そんな文句はほか様へ行って申し上げろ。お気の毒だが辻番が違....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
どう》の逆恨《さかうら》みと、もう一つには自棄《やけ》が手伝って、口から出放題の
啖呵《たんか》を切るのは、こんな奴らにめずらしくない事で、物馴れた岡っ引は平気で....
「疑問の金塊」より 著者:海野十三
「売ってやるが、すこし高いがいいかと云うんだ。五千円なら売るが、一文も引けないと
啖呵を切るんだ」 「そいつはどうも」 「云うのが厭なら、私はあの建物を手離さない....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
闘虎争の息使いも渋い写実で凄かったろうに、下手に鳴り物沢山入れて、野暮な駄洒落の
啖呵に風流を気取ったばかしに、龍頭蛇尾に終ってしまったとは、いかにもオッチョコチ....
「光の中に」より 著者:金史良
るが、そのかわり新入者や弱い者に対してはひどい乱暴をしていた。中でも物凄い権幕で
啖呵を切ることは、彼の最も得意とする所に属するらしかった。「こちとらはな、これで....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
浅ましさに泣きたいような気持で、脊を撫でてやると、美和子は思いがけなく、運転手に
啖呵を切り始めた。 「あなたの車なんか、よごさないわよ。ヨッパライを乗せてるんだ....
「おせん」より 著者:邦枝完二
ゃ、広い江戸中に二人たねえんだ」 伝吉が駕籠の中で鼻の頭を引ッこすってのひとり
啖呵も、駕籠屋には少しの効き目もないらしく、駕籠の歩みは、依然として緩やかだった....
「花模様女剣戟」より 著者:小野佐世男
）が、小間物売女に化けて、重五郎の家に現れ、やくざ一家の者共を前に胸のすくような
啖呵を切る情景に観客は手に汗を握るクライマックスにせまっている。 「ソー見やぶら....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
伎座三月興行に「黒手組助六」の牛若伝次をつとめた時などは、いつもの悪い調子ながら
啖呵が切れて滅法いいという評判であった。こうして彼は前途有望の青年俳優にかぞえら....