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啗
「啗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
啗の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
弱な虎に出逢って迎えざるの誉れを得たのもあるだろう。『瑣語』に周王太子宜臼を虎に
啗《くら》わさんとした時太子虎を叱ると耳を低《た》れて服したといい、『衝波伝』に....
「種梨」より 著者:田中貢太郎
ら、この核をとって種にしたいと思ってたからだよ」 道士はそこで一つの梨をとって
啗ってしまって、その核を手に把り、肩にかけていた鋤をおろして、地べたを二三寸の深....
「魚玄機」より 著者:森鴎外
は妻がある。妻は夫の動作が常に異なるのを見て、その去住に意を注いだ。そして僮僕に
啗わしめて、玄機の林亭にいることを知った。夫妻は反目した。ある日岳父が婿の家に来....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
て臥し、声あるを覚ゆれば枕を啓《ひら》くと蜈蚣|疾《と》く蛇に走り懸り、その脳を
啗《くら》うというは大眉唾物だ(『淵鑑類函』四三九)。 一八六八年版コリングウ....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
を立てて居り、信長が光秀に弑《しい》された時は、光秀から近江《おうみ》半国の利を
啗《くら》わせて誘ったけれども節を守って屈せず、明智方を引受けて城に拠《よ》って....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
圧するは、丁度|墨染の麻の衣の禅匠が役者のような緋の衣の坊さんを大喝して三十棒を
啗わすようなものである。 この椿岳は如何なる人物であった乎。椿岳を語る前に先ず....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
を生命となす 母にあらざれば、着ず脱がず 母|飢えに中る時も 哺めるを吐きて子に
啗わしめ 母にあらざれば養われず その闌車を離るるに及べば 十指の爪の中に 子の....