善かれ悪しかれ[語句情報] » 善かれ悪しかれ

「善かれ悪しかれ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

善かれ悪しかれの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
比叡」より 著者:横光利一
の弘法と対立したのは、伝教の負けだとふと思った。これでは京にあまり近すぎるので、善かれ悪しかれ、京都の影響が響きすぎて困るにちがいないのである。そこへいくと弘法....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
うのも却って、学生がユニフォームによって一人前の大人である社会人から区別されて、善かれ悪しかれ特別待遇を受けているからである。だから学生が将来の社会にとって必要....
読書法」より 著者:戸坂潤
評論』にしてからが決して大部な本ではない。それにまだ年もあまり取ってはいないから善かれ悪しかれ若いものを感じさせる。だがいつでも大切なのは素質――そして社会的な....
入学試験前後」より 著者:宮本百合子
学校におれば、ちょうど十三四から人生を感じ始める十八九までの数年を過すのだから、善かれ悪しかれ、個人として思い出すことごとが、決してないというのではない。それら....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
解剖は中流人の贅沢《ぜいたく》である。民衆の魂にとって必要なものは、総合である。善かれ悪しかれでき上がってる、否むしろ善くよりも悪くでき上がってる、しかも実行へ....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
もあった。――要するに、その時代は、当時の最も口やかましい権威者たちのある者が、善かれ悪しかれ最大級の比較法でのみ解さるべき時代であると主張したほど、現代と似て....
次郎物語」より 著者:下村湖人
け、喜びも、怒りも、悲しみも、すべて周囲の人々の愛情によって左右されて来た彼が、善かれ悪しかれ、自分というものに眼を向け出したことは、たしかに一つの進歩であった....
嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
も私のがらではありません。 「法律」の上で、また「学問」一般について、「嘘」は善かれ悪しかれいろいろの働きをしています。それを考えてみることは、ひとり「法律家....
握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
青年期では、酢加減がどうの、まぐろの本場物、場違い物などとみてとれるはずがない。善かれ悪しかれ、なんでもかでもうまく食える。大方の青年層はふんだんに食えれば、そ....
機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
夫の愛は彼女に奪われ、在留民からは異端者のように白い眼で睨まれ、私のすることは、善かれ悪しかれ悪評の種になってしまいます。つまり猫かぶりでなくては成功しない土地....
食器は料理のきもの」より 著者:北大路魯山人
するに、書でも絵でも陶器でも料理でも、結局そこに出現するものは、作者の姿であり、善かれ悪しかれ、自分というものが出るのであります。一度このことに思い至ると、例え....