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善くする
「善くする〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
善くするの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
と》も仁を為せば富まず、富を為せば仁ならずと云って、慈悲も施し身代《しんだい》も
善くするというは中々むずかしいことでありますが、文治は身代もよく、人も助け、其の....
「職工と微笑」より 著者:松永延造
えた。 「聞き流すと云うのは好い事でない。貴方は此の記録を時々読み返して、自分を
善くするように努めなくては……」 教員はその後、五回ばかり、例の処女と面会した....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
らせ、自分は一人の下役人と共に座敷のまん中に陣取っていた。下役人は勇悍にして弓を
善くする者であった。 やがて夜が更けて来たので、下役人は弓矢をたずさえて軒下に....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
りします。その難に遭うもの幾百、もはや逃げ隠れるすべもありません。あなたが弓矢を
善くするのを存じて居りますので、どうぞ毒矢をもってかれを射殺して、われわれの患い....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
が親しく目撃したことである。 案ずるに、西域に刀を呑み、火を呑むたぐいの幻術を
善くする者あることは、前漢時代の記録にも見えている。これも恐らくそれらの遺術を相....
「易の占いして金取り出したること」より 著者:南方熊楠
》を取って占い、われは隗生に借金した覚えなし、隗生自分の金を隠しおき、わが易占を
善くするを知って、われがここに来るを俟《ま》ってその在り処を妻子に告げしむるよう....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
にがしと懇意になりました。劉は仕官もせずに暮らしている男でしたが、すこぶる奇術を
善くするのでした。 ある時、劉が町の人に銀を売ると、その人は満足に値いを支払わ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
溺れ死ぬ者はなくなりました」 僵尸(屍体)を画く 杭州の劉以賢は肖像画を
善くするを以って有名の画工であった。その隣りに親ひとり子ひとりの家があって、その....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
だが、真実芸術に志|篤《あつ》き人の参考までに申すは、昔鳥羽僧正、ある侍法師絵を
善くする者の絵、実に過ぎたるを咎《とが》めた時、その法師少しも事とせず、左《さ》....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
なければ不幸を感ずる。ただひとりのときは犬でも飼いたい心になる。しかし他人をより
善くする自信を持つことはとうていできない。しからばいかにして人と人とは従属すべき....
「地上」より 著者:島田清次郎
「人為的な生活の圧迫」とは同一視できない。前者は不可抗なるものであり、後者はより
善くするの望みはある。またよりよくしなくてはならない。どうにも出来ないのは宇宙苦....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
事を目的とするものではない。芸術の目的は、生を豊富にし、力強くし、更に大きく更に
善くする事にある。されば、若し愛と結合とが其の目的であるとすれば、憎悪は或る時期....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
《あおせん》を糠味噌へ入れる人もあるが、あれは青銭から緑青が出てそれで茄子の色を
善くするのだ。その外菓子屋の菓子にも青い色には折々緑青毒の交ったものがある。最も....
「芸術は革命的精神に醗酵す」より 著者:小川未明
不平等を造りつゝあるのに、黙止するのか。科学的精神を尊重するなら、この社会をより
善くすることに於てのみ個人を
善くする理義を弁えて、自己享楽を捨てようとはしないの....
「読むうちに思ったこと」より 著者:小川未明
持つものでないといえます。 文品を高くせんには、その人の生活をより正しく、より
善くするにあります。その人が、正直で、真理を愛するなら、文章に、それが自然的に、....