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善処
「善処〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
善処の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
ころを御つきになりますね。しかし御安心下さい。その御念には及びません。いくらでも
善処すべきみちが作ってありますから」 この場面があって、椋島技師は、国際殺人団....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
本職は、各人が此辺の事情を理解し、指揮者の命に随い、官民一体となって此の重大事に
善処せんことを望むものである。吾が国の家屋は火災に弱く、敵機の爆撃によって相当の....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
に違うことのあるべきはずがない。自分らには現世を安穏にする欲情もなければ、後生に
善処する欲情もない。天賦の身は天に任せ、正を行ない邪に組せず、現世後生は敵なく、....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
義社会の有望な発展に勇気づけられたものや何かではなくて、正に日本が之に愴惶として
善処(?)しつつある処の資本制の断層化の所産であり、且つ又夫が、その断層化を観念....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
三、大臣及び次官は必要によっては之を政府部内に持ち込み、或いは適当な方法を採って
善処するが、大臣又は次官と雖も猥りに対外、対社会的な発言はすべきでないこと(読売....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
は困難であり、軽卒な解決策は却って禍根を将来に残す恐れがあるから、政府が誠意ある
善処方を言明し之に向かって進んでいる以上は、今のところ火急に督促するが如きことを....
「乾杯」より 著者:豊島与志雄
は、山川正太郎はただ次のように答えました。 「よく分りました。もう少し考えた上で
善処しましょう。」 山川正太郎は眉をひそめました。何か陰謀に似た影を感じました....
「敬語論」より 著者:坂口安吾
、組織的な研究機関があって、その選定に深い考慮を払い、又、世間の批判に耳を傾けて
善処すべきであろうと思う。 そういう改善のキッカケとなる力は、文部省の教科書な....
「中庸」より 著者:坂口安吾
、男教員の難詰もいわれなきことではない。余は翌日、羽生助役にこの旨を話して、応急
善処をはかる考えであった。 しかるに翌日出勤すると、助役は余を待ちかまえていて....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
一存でこの雑誌をつぶす。どうだ」 「その気持をなんとか組のなんとか氏につたえて、
善処させる」 その翌日である。 H氏となんとか組のなんとか氏が同道して拙宅を....
「自転車嬢の危難」より 著者:ドイルアーサー・コナン
ていてごらん。そうしたらいずれ君は事実を目撃するだろうが、その時君の独断専行で、
善処してみるさ。それから廃院の住人たちを調べて来てくれること、――これだけをやっ....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
宝色彩を維持しうるとしても、現在の映画企画は更に一歩を進めて、その観客層の請求に
善処しなければ駄目であることを信じているからである。私のごとき無学な老人において....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
る勿れ」とある。「復以て聞する勿れ」とは、天子の上聞に達せず、下僚において適当に
善処せよとの義である、支那は古来自ら中国を以て任じ、天に二日なく、地に二王なしと....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
が一般に行われるようになってきているらしいのである。宗祇の態度などは、それに十分
善処しながら、歌風の上ではあくまで京極・冷泉末流の、ことに正徹の新古今風に対し、....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
。 とにかく、そういうわけで専門家の方でさえ、時に応じ、所に応じ、事情に応じて
善処することになっていますから、私たちいわゆる在家のものはなおさら生活様式は時代....