善導[語句情報] »
善導
「善導〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
善導の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「懶惰の歌留多」より 著者:太宰治
ている。けれども、この教授は、五六年まえ、私たち学生のころ、自ら学生の左傾思想の
善導者を以《もっ》て任じていた筈《はず》である。そうして、そのころの教授の、
善導....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
願まことにおわしまさば、釈尊の教説虚言ではありますまい。釈尊の教説虚言ならずば、
善導の御釈偽りでございますまい。
善導の御釈偽りならずば法然聖人の御勧化よも空言で....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
年で、どことなく不良にして置くのは惜しいような気がしたので、石子刑事はそれとなく
善導につとめたのだった。その甲斐があって、彼は非常に感激して、後には別人のように....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ならぬ鐘の音が馬籠の万福寺からあの街道へがんがん聞こえて来ている。この際、人心を
善導し、天下の泰平を祷り、あわせて上洛中の将軍のためにもその無事を祈れとの意味で....
「蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
しかし、また一方、この同じ心理がたとえば戦時における祖国愛と敵愾心とによって
善導されればそれによって国難を救い戦勝の栄冠を獲得せしめることにもなるであろう。....
「錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
により多く奸臣の扇動者によって利用されて来たものである。前者の場合には世道人心を
善導し、後者の場合には惨禍と擾乱を巻き起こした例がはなはだ多いようである。いずれ....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
がしようとするのはほんとうに無意義なことである。 この映画は文部省あたりの思想
善導映画として使われうる可能性をもっている。これは皮肉ではない。 (昭和九年六月....
「教育映画について」より 著者:寺田寅彦
のような話ではあるが、しかし実現の可能性のない夢とは思われない。 いわゆる思想
善導の問題でも、あらゆる方法の中で最も有効有力なものは、適当な映画の制作であろう....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
いよいよ痛感するのであります。主人自ら主人学の修業が出来て、はじめてそこで部下を
善導し、有用の材に仕立てることが出来るのでありまして、主人は主人であると共に彼等....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
な手帳に、西山教頭が曾根少佐のひげの塵をはらっている漫画を描き、その横に、「思想
善導楽屋の巻」と題していた。 みんなの中で、最も真剣な顔をしていたのは、恐らく....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
えにこの伸びてゆく若芽を刈らんとするのであろう? 彼らはみずから称して「思想を
善導する」という。しかし「善」とははたしてなにか。彼らははたして確信をもってこれ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
多いものである。しかしそれらの狂人は愛きょうあって害の少ない人々であり、日本人を
善導し、あげくに戦争をやろうと考えるような真人間らしい気狂いがなにより困るのであ....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
終って、※の「修養講話」になると、疲れから居睡りをし出した。「青年の任務」「思想
善導」「農民の誇」……何時もチットモ変らないその講話は、もう誰も聞いているものが....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
って肉食者なりとてこれを疎外する筈はなく、ひとしく慈悲の手をこれに加えて、これを
善導することに怠らなかった筈ではあるが、しかし既に貴族的になってしまった天台宗や....
「料理の秘訣」より 著者:北大路魯山人
ず、わざわざ本質を殺してしまっているものもある。これはまた賢児を得ながら、教育し
善導する道を知らないのと同じである。 みなさんは、いつの場合でも料理の補助味、....