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「善言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

善言の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
茶の本」より 著者:岡倉覚三
法となって来た。王元之は茶を称揚して、直言のごとく霊をあふらせ、その爽快な苦味は善言の余馨を思わせると言った。蘇東坡は茶の清浄|無垢な力について、真に有徳の君子....
十二支考」より 著者:南方熊楠
八の患《うれい》なく、貪慾瞋恚愚痴大ならず、人心均平にして皆同一意、相見て歓悦し善言相向い、言辞一類にして差別なき事、かの鬱単越のごとしとあって、活きた人間の住....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
にありと教えた。なお賢人の曰《い》うに、「言《げん》近くして旨《むね》遠きものは善言《ぜんげん》なり。守ること約にして施《ほどこ》すこと博《ひろ》きものは善道な....
Moods cashey」より 著者:服部之総
「日本帝国政府の紙幣の価値暴露せるをもって、余の協同経営者久しく不在なる間、汝の善言に従うことを得ざるなり」 こう英語でちゃんとその会話例の欄は書いてあるのだ....
三国志」より 著者:吉川英治
ものです」 「よかろう。汝南へ進もう」 曹操は、気のさっぱりした男である。人の善言を聴けば、すぐ用いるところなど彼の特長といえよう。――彼の兵馬はもう東へ東へ....
三国志」より 著者:吉川英治
た」 曹操の頭脳は明澄である。彼の血は熱しやすく、時に、また濁りもするが、人の善言をよくうけ入れる本質を持っている。 「予もそう思う。むしろ今逆境にある彼には....
三国志」より 著者:吉川英治
「ばかをいえ」 「では行こう、ついて来い。忠義の行いでいちばん難しいことは、上に善言して上より死を賜うも恨まずということだぞ」 ぼくっ、ぼくっ、と鍬を打つ。土....
三国志」より 著者:吉川英治
聞いていたが、 「辛毘。なんでもっと早く君と会う機会がなかったか恨みに思う。君の善言、みな我意にあたる。即時、袁譚に援助し、※城へ進むであろう」 「もし、丞相が....
三国志」より 著者:吉川英治
聖がいっているごとく、必勝を見て戦い、戦うや必ず勝つ、の図にあたりましょう」 「善言善言」 仲達の考えは容れられた。使者には満寵が選ばれた。彼はたびたび、呉へ....
三国志」より 著者:吉川英治
た。 ただ彼のために惜しむものは、彼の奸雄的性格が、晩年にいたって、忠良の臣の善言に耳もかさず、ついに魏王を僭称し、さらに、漢朝の帝位をもうかがうまでに増長し....
三国志」より 著者:吉川英治
して練磨を尊ぼう。また軍紀が第一だ。諸子はまた、もし予に過ちあったときは遠慮なく善言してくれい。それが忠誠である。……以上のことを鉄心一体に持てば、いつか今日の....
三国志」より 著者:吉川英治
るようなことは、くれぐれもおたがいに慎まなければなるまいと思う」 これは一面の善言であった。 しかし姜維はべつに姜維の抱負を持しつづけた。いずれが是であった....
私本太平記」より 著者:吉川英治
察されたことでござりました」 「わかった」 本質の彼は元来強情なたちだが、人の善言には素直に耳を傾ける風もあって、 「右馬介。心配すな」 と高氏は、いたわる....
私本太平記」より 著者:吉川英治
。 大納言のつかさは「天下|喉舌ノ官」ともいわれる局である。聖旨を下達し、下の善言も納れる機関とあるのでそんな称もあったとみえる。 「そうか」 正成は安堵の....
大岡越前」より 著者:吉川英治
いか。――いやもう、いうのはよそう。さんざん越前守様へ、面を冒していったことだ。善言耳に痛しの喩えで、容れられなければ、身を退くのが、古今の通例。……各※も、せ....