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喋
「喋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
喋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
故《ことさら》に大きな声を出して、新聞に出ている姦通《かんつう》事件を、私の前で
喋々《ちょうちょう》して聞かせました。私の先輩の一人は、私に手紙をよこして、妻の....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
うし》と云うものはいかなる俗物にも関《かかわ》らずシェクスピイアとかゲエテとかを
喋々《ちょうちょう》してやまないものである。しかし幸いにタウンゼンド氏は文芸の文....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
、小使はもっそり進む。 「卓子の向う前でも、砂埃に掠れるようで、話がよく分らん、
喋舌るのに骨が折れる。ええん。」と咳をする下から、煙草を填めて、吸口をト頬へ当て....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
へ預け置いたは、屋根から天蚕糸に鉤をかけて、行燈を釣らせぬ分別。 かねて謀計を
喋合せた、同じく晩方|遁げる、と見せた、学校の訓導と、その筋の諜者を勤むる、狐店....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
駈けて来ると、蜘蛛も光れば蛇も光る。」 と物語る。君がいわゆる実家の話柄とて、
喋舌る杢若の目が光る。と、黒痘痕の眼も輝き、天狗、般若、白狐の、六箇の眼玉も赫と....
「橋」より 著者:池谷信三郎
の女は、被告のいわゆる橋の向うの彼女について、多く語ったことがあるか? 答。よく
喋ることもあります。ですが、それは今言ったとおり、おそらくはその瞬間に彼女の空想....
「露肆」より 著者:泉鏡花
灯を動き出しそうに据えたばかり。店も何も無いのが、額を仰向けにして、大口を開いて
喋る……この学生風な五ツ紋は商人ではなかった。 ここらへ顔出しをせねばならぬ、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
その頃の生活状態をもっと詳しく物語れと仰っしゃいますか――致方がございませぬ、お
喋りの序でに、少しばかり想い出して見ることにいたしましょう。もちろん、順序などは....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
次第である。敲音を以て一字ずつ書き綴るのは煩わしきに過ぎ、又|入神状態に於て口で
喋るのは、その全部を保存し難く、又潜在意識の闖入を、充分に防止し得るとは保証し難....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
日でした。こうのとりは長い赤い脚で歩きまわりながら、母親から教わった妙な言葉でお
喋りをしていました。 麦畑と牧場とは大きな森に囲まれ、その真ん中が深い水溜りに....
「墓」より 著者:秋田滋
、動ずる色もなく、心もち含み声で語りだした。始めのうちはその声はやや低かったが、
喋ってゆくにつれて、それもだんだんしッかりして行った。 「裁判長殿、 陪審員諸....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
けす。やかましいしゃれものだ。派手な空色の上衣を着こんで、白い下着をつけ、叫び、
喋べり、お辞儀をし、ぴょいと跳ね、頭を下げ、森の歌い手たちみんなと仲のよいような....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
に香椎の山で会が持たれて、一同は久作さんの山家で気勢を上げたそうである。飲む程に
喋舌る程に、熱を上げ、降りしきる虫の声も眠る頃に及ンでやっと三人かたまり五人集っ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
がなさりにくいのじゃ、それも心懸一ツで、の、ああどうともなります。」と念を入れて
喋舌れば顔も動くし、白い切髪も動いたのである。 「さようでございましょうか、へい....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
脈とは離れているので、知っている人はすくなかろう。あまり人の知らぬ山を持って来て
喋々するのはすこしいやみだが、私としてはこの山が妙に好きなので、しかもその好きに....