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喝
「喝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
喝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
人の右の手をつかんで、苦もなく瓶子《へいし》をもぎはなしながら、怒気を帯びて、一
喝《いっかつ》した。
「何をする?」
太郎の鋭いこのことば、たちまちかみつくよ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
河原院《かわらのいん》で、夜な夜な現れる融《とおる》の左大臣の亡霊を、大殿様が一
喝して御卻《おしりぞ》けになった時も、若殿様は例の通り、唇を歪《ゆが》めて御笑い....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
の秋以来忘れたように、ばったり痛飲を試みなくなった。いや、痛飲ばかりではない。吃
喝嫖賭《きっかつひょうと》の道楽にも、全然遠のいてしまったのである。趙生を始め大....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
もあった。大勢の客はその画《え》の中に、たまたま日章旗が現れなぞすると、必ず盛な
喝采《かっさい》を送った。中には「帝国万歳」と、頓狂な声を出すものもあった。しか....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
に床の上へこぼれ飛んだからなのです。
友人たちは皆夢でも見ているように、茫然と
喝采《かっさい》するのさえも忘れていました。
「まずちょいとこんなものさ。」
....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
うに、わっと囃《はや》し立てながら、拍手をした。
こう云う自分も皆と一しょに、
喝采《かっさい》をしたのは勿論である。が、
喝采している内に、自分は鉄棒の上の丹波....
「路上」より 著者:芥川竜之介
のに気がついた。そこでまた演壇の方へ眼を返すと、今度はそこへ裾模様の令嬢が、盛な
喝采《かっさい》に迎えられながら、ヴァイオリンを抱《だ》いてしずしずと登って来る....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
た。それは彼等の笑を買うべく、余りに壮厳すぎる滑稽であった。勿論彼等の間からは、
喝采も歓呼も起らなかった。
彼は手足の砂を払うと、やっとずぶ濡れになった体を起....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
《ぶべつ》の中《うち》に、明るい好意をも感じ出した。
その時幕は悠々と、盛んな
喝采《かっさい》を浴びながら、舞台の前に引かれて行った。穂積《ほづみ》中佐はその....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
辣《しんらつ》を極めていたか!
二 書生の恥じるのを欣《よろこ》んだ同船の客の
喝采《かっさい》は如何に俗悪を極めていたか!
三 益軒の知らぬ新時代の精神は年....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
て日の暮の日本橋を通りすぎたり、人っこ一人いない国技館の中で、毎晩のように大勢の
喝采《かっさい》が聞えたり、――所謂《いわゆる》「自然の夜の側面」は、ちょうど美....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
ると皮肉をいうものもあった。
何しろ競馬は非常な景気だった。勝負がつく度に揚る
喝采《かっさい》の声は乾いた空気を伝わって、人々を家の内にじっとさしては置かなか....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
の大計を講ずる資格があるであろうか。霊界の先覚から、『盲目なる哉地上の人類』と一
喝されても、まことに致方がないように思われる。二十世紀の現代には、改善すべきもの....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
の使命としている廉で、威張ったり、人から尊敬されたり、女から愛されたり、群衆から
喝采を浴びせられたりする。彼等は人殺しの道具を引き摺って街を歩く。黒い服を身に着....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
を誤ってはなりません。しかるに吉田内閣並びにその側近派は、解散をもって反対党を恫
喝しております。われらまた、解散もとより恐れるものではありません。しかし、自由党....