喧嘩を売る[語句情報] »
喧嘩を売る
「喧嘩を売る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
喧嘩を売るの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
する助六《すけろく》は「若い者、間近く寄つてしやつつらを拝み奉れ、やい」といって
喧嘩を売る助六であった。「映らふ色やくれなゐの薄花桜」と歌われた三浦屋の揚巻《あ....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
んとなくお里の様子が見たかったのであった。見てどうするということもない。まさかに
喧嘩を売るわけにもいかない。大儀《たいぎ》な足を引き摺って長い橋を渡って、飲みた....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
、千枝松は翁の手に持っている壺をながめていた。婆は憎いが、この翁にむかっては彼は
喧嘩を売るわけにはいかなかった。それでも彼はおどすように声をひそめて訊いた。 「....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
依頼することにした。 道頓堀の勝は頼まれたことを、簡単にやってのけた。わざわざ
喧嘩を売るきっかけを求める必要もなかったのである。道頓堀の勝は「オリンピア」が閉....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
って、婢は一ちゞみになったことがある。主婦が仙さんの素生を尋ねかけたら、「乃公に
喧嘩を売るのか」と仙さんは血相を変えた。ある時やるものが無くて梅干をやったら、斯....
「火薬船」より 著者:海野十三
前の船は、すぐにいかりをあげて、港外にでろというのがわからない」 「ふむ、お前に
喧嘩を売るんだったら、親愛なる竹よは、へんだね」 「あっ、そうだ！」 と、竹見....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
今朝あの座敷へ戻ったばかりの別の人である。お前たち、何というそそっかしいことだ。
喧嘩を売る前に一度、わたしに相談をかけたらいいじゃないか。飛んでもない相手に喧嘩....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に、勧進帳の有難味がわかってたまるか！」 と叫びました。その有様は、見物に向って
喧嘩を売るような調子でしたから、一時は見物もみんな呆気《あっけ》に取られていると....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
眼の大きい、髭の痕の少し青い、いかにも男らしい立派な侍であった。 「仔細もなしに
喧嘩を売る。おのれ等のような無落戸漢が八百八町にはびこればこそ、公方様お膝元が騒....
「詩劇「水仙と木魚」」より 著者:三好十郎
る気でも相手がやめない 毎朝毎朝、こちらが嫌いと知りながらコエの匂いをなぜさせる
喧嘩を売る気があるからだ、と言うにきまっているんだよ！ 木魚の音が先きかコエの匂....
「色町洋食」より 著者:古川緑波
あった。うるさいというのは、此の店の主人（兼料理人）が、うるさい。口ぎたなく客に
喧嘩を売るようなことを言う、つまりは、「うちの洋食がまずかったら銭は要らねえ」式....
「柳生月影抄」より 著者:吉川英治
弟子を」 「うるさい」 「なに」 「そのような世話、汝らにはうけん。帰れっ」 「
喧嘩を売るか」 「汝れこそ」 「どこに」 「その眼だ。人の生命を狙っているその眼....