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喪神
「喪神〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
喪神の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れ畳にもなまなましい血が流れて、うす暗い家のなかに幽霊のような若い女が、さながら
喪神したようにべったりない姿で、手には匕首を握っていた。しかもそれが相当の武家の....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
てはいないけれども、メールヒェンの『朦朧状態』を読むと、詩で唱われたオスワルドの
喪神状態が、それには科学的に説明されている。その中の単純失神の章に、こうあるのだ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
手を握り固めてブルブルと慄わして、眼を逆様に釣り上げて、チョット取り詰めた(逆上
喪神の意)ようになりました。私は何事か判らぬままに胆を潰しまして、尻餅をついたま....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
掴んだのであった。 しかし、その騒動が事なく済んだ事がわかると、私はぐったりと
喪神状態に陥りながらも、その一瞬間に私のそうした推理に幾多の矛盾がある事に気付い....
「地上」より 著者:島田清次郎
ね」 「――僕、とにかく古龍亭へ行ってみましょう!」 「そう」お光はがっかりして
喪神したように箪笥から新しい袴、羽織、袷を出して黙って彼の前に置いた。そして自分....
「黄昏の告白」より 著者:浜尾四郎
が大川竜太郎氏に与えたショックは実に非常なものであった。彼はこの事件以来ほとんど
喪神の態で数ヶ月を過して来た。あれほどまでに愛しあった夫婦である。しかもかくのご....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
みな逃げ帰る―― 等、々、々。朝廷はおどろきに打ちひしがれた。 震駭、狼狽、
喪神 どういっても、あらわしたりないほどだった。 さきに、正成が主上へなした....