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「喫烟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

喫烟の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
よいよ》被レ禁ト云々、火事其外ツイエアル故也。 と見えているが、これが恐らくは喫烟禁止令の初めであろう。 この後《の》ち慶長十七年八月に至って、幕府は、一季....
十二支考」より 著者:南方熊楠
アラジンが晶燈《ランプ》さえ点《とぼ》せば現れた如意使者、グリンムの童話の廃兵が喫烟《きつえん》するごとに出て、王女を執り来った使者鬼など、万事主人の命に随うた....
十二支考」より 著者:南方熊楠
肩と背を劇《はげ》しく笞《むち》うつも彼ら平気で何処《どこ》に風吹くかという体で喫烟し、時に徐《しず》かに談話す。十五分三十分打っても声立つる者なくば、各商約束....
十二支考」より 著者:南方熊楠
を捉え、またその肩に上りて入墨《いれずみ》した紋を拾わんと力《つと》めおり、氏が喫烟に立った間に氏の椅子に座し膝に書を載せ沈思の体までは善《よ》かったが、一枚一....
」より 著者:ディモフオシップ
は「巴里へ行く汽車は何時に出るか」と問うてみた。 停車場へ出掛けた。首尾よく不喫烟室に乗り込むまではよかったが、おれはそこで捕縛せられた。 おれは五時間の予....
遠野へ」より 著者:水野葉舟
すように舌に触る。ただ手持ち無沙汰なのをまぎらすばかりの煙草なので、この二三日の喫烟《きつえん》のために、私は舌をすっかり荒らしているのだ。 と、前の馬車から....
西瓜」より 著者:永井荷風
ざる繁殖の行為には徴税がない。人生徒事の多きが中に、避姙と読書との二事は、飲酒と喫烟とに比して頗《すこぶる》廉価《れんか》である。避姙は宛《さなが》ら選挙権の放....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
が為に考に耽ることもならず、思に沈むことも出来ぬ。 汽車は経済の為に三|等で、喫烟をせぬ客車で行った。車室の中はさのみ不潔の人間ばかりではなかったが、ミハイル....