»
喬
「喬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
喬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
んぼく》が風のために吹き乱された小庭があって、その先は、杉《すぎ》、松、その他の
喬木《きょうぼく》の茂みを隔てて苔香園《たいこうえん》の手広い庭が見やられていた....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
多分|独逸物であったと思うが、或る映画の試写会で、青山
喬介――と知り合いになってから、二カ月程後の事である。 早朝五時半。社からの電....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
味を帯びた羊歯類の植物だのが、遠慮なく繁茂している。そしてその上方には、原始的な
喬木の類が重苦しいまでに覆い重なっている。船がこの陰気な小さい入江にはいると、不....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
法主任から、不思議な殺人事件の急電を受けて冷い旅舎に真夜中過ぎの夢を破られた青山
喬介と私は、クレバネットのレイン・コートに身を包んで烈しい風を真面に受けながら、....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
た結果、学名は日本産|大茴香、普通に莽草又はハナシバなぞと呼ばれる木蘭科の常緑小
喬木の果実であってな。シキミン酸と呼ぶ有毒成分を持っているんだ。シキミン酸と言う....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
の惨殺|屍体が、造船工場から程遠からぬ海上に浮び上ったと云う報告を受けて、青山|
喬介と私は、暖い外套を着込むと、大急ぎで工場までやって来た。 原田喜三郎と山田....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
隔てて遥に見えるのは、杉ともいわず、栃ともいわず、檜ともいわず、二抱三抱に余る大
喬木がすくすく天をさして枝を交えた、矢来のごとき木間々々には切倒したと覚しき同じ....
「石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
になって貰える、信頼の置ける先輩はないものか、と探しはじめた。 ――ああ、青山
喬介! 雄太郎君は、ふと、自分の通っている学校へ、この頃ちょいちょい講義に来る....
「三人の師」より 著者:上村松園
言ではない。 橋本関雪 土田麦僊 西山翠嶂 西村五雲 石崎光瑤 徳岡神泉 小野竹
喬 金島桂華 加藤英舟 池田遙邨 八田高容 森 月城 大村広陽 神原苔山 東原方....
「秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
杉のうちには、ほろびてゆく源氏の運命を眼のあたりに見たのもあろう。いわゆる故国は
喬木あるの謂にあらずと、唐土の賢人はいったそうだが、やはり故国の
喬木はなつかしい....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
として私の最も好む山百合、豌豆の花、白樺、石楠花のほかに、私は落葉松という一つの
喬木を、この時より加えることにした。 一時間ほど筆を走らせて更に上流へと歩を進....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
一 神秘の霊峰 信飛の国界に方りて、御嶽・乗鞍・穂高・槍の四
喬岳のある事は、何人も首肯する処、だが槍・穂高間には、なお一万尺以上の高峰が沢山....
「明治懐顧」より 著者:上村松園
、今日のように乗りものはなく、朝の暗い内に先生のお宅に集まるのです。関雪さん、竹
喬さん、そうした男の方は洋服にわらじ、私ども女は草履に後がけをして一日の行程九里....
「西航日録」より 著者:井上円了
四月は最も風雨多き季節なり。余、アイルランド滞在中、市の内外を散歩するに、さらに
喬木茂林あるを見ず。しかして家屋はみな石造なれば、毫も風力を感ぜず。よって余、一....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。これを望むに、一帯の白砂のごとし。往々その上に草木の茂生せるあり。陸上の連山は
喬木なく、岩石と野草を見るのみ。風光すこぶる荒涼なり。海岸には人家絶えてなく、た....