営倉[語句情報] » 営倉

「営倉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

営倉の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一兵卒」より 著者:田山花袋
営を憶い出した。酒保に行って隠れてよく酒を飲んだ。酒を飲んで、軍曹をなぐって、重営倉に処せられたことがあった。路がいかにも遠い。行っても行っても洋館らしいものが....
自叙伝」より 著者:大杉栄
は、学校の中では、どんな悪いことでも無事にやれた。たとえば煙草は、もし見つかれば営倉ものだった。しかしそれも、彼等だけには、安全な場所があった。国の先輩は僕をそ....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
当局でも万一を慮ったのであろう、頭山、奈良原を初め、健児社の一味を尽く兵営の中の営倉に送り込むべく獄舎から鎖に繋いで引出した。その時は健児社の健児一同、当然斬ら....
」より 著者:黒島伝治
て腹立たしかった。廊下の一つの扉は、彼が外へ出かけに開いていた。のぞくと、そこは営倉だった。 「偽札をこしらえた者が掴まったそうじゃないか、見てきたかい?」 ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、聯隊司令部、講堂などに相応し、それ以下のものではない。離れたところに、ちゃんと営倉の建物も残っているではないか。ところが、これが大マチガイで、案内者曰く、 「....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
銃剣で、抵抗すれば撃つとおどかされながら、同宿の者数名とともに戸山ヶ原騎兵連隊の営倉にぶちこまれた。真暗で妙なにおいだけが鼻につく営倉の中で落付けるわけがない。....
グーセフ」より 著者:神西清
逢わせるものかね。士官さん達は教育のある、物のわかった人間だもの。……五年が間、営倉へぶち込まれたことなんぞ一度だってないさ。殴られたことも、忘れもしねえが、た....
三国志」より 著者:吉川英治
が、一村焼き払っただけの物はあった。その財物は皆、荷駄にして、例の通りわれわれの営倉へ送っておいたが」 「近頃は人民どもも、金は埋けて隠しておく方法をおぼえたり....