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「営利的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

営利的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
やっと聞かされ終ったところによると――なんでも、その三の字旅行会というのは、只の営利的な旅行協会みたいなものとは全然違って、一種の慈善的な奉仕会であって、陰徳を....
ジャーナリズム雑感」より 著者:寺田寅彦
を除去する方法として考えられる一つの可能性は、少なくも主要な新聞を私人経営になる営利的団体の手から離して、国民全体を代表する公共機関の手に移すということである。....
今日の文学の鳥瞰図」より 著者:宮本百合子
人々の経済生活を支えるための出版活動をしていたというのではないから、執筆は従来も営利的な出版物の上にされていた訳である。作品の市場としての今日の新聞雑誌、単行本....
春桃」より 著者:宮本百合子
以来、よろめきつつ漸々前進しつつある近代の精神を、精神の自立的成長よりテムポ迅い営利的企業がひきさらって、文学的精励、文壇、出版、たつき、と一直線に、文学商売へ....
一九四六年の文壇」より 著者:宮本百合子
をもったことはたびたびあります。しかしその場合ほとんどすべてが商業主義の出版と、営利的なジャーナリズムにたいして、文学・芸術の独自性を守ろうとしたことが動機です....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
ロティシズムで広汎な読者を誘い寄せた。このような編集ぶりはその後一年以上つづいて営利的な雑誌業者の利用するところであった。同時に娯楽雑誌という名目で卑猥な内容を....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
名に値いするのである。彼等は自分の生活と仕事とを夫々のインスティチュート(いわば営利的近代アカデミーを含む)にだけ結び付ければ一応の功績と生活の安定とを得るのだ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
るあの十八世紀の偉大なドイツ人らがもっていたヨーロッパ的思想に育てられ、軍国的で営利的な新しいドイツの精神を軽蔑《けいべつ》していたけれど、それでもなお、熱情の....
小さな山羊の記録」より 著者:坂口安吾
想である。ちょッとした思考力の集中持続にすら苦心サンタンしつゝある自分に対して、営利的なつまらぬ仕事を持ちかけてくる人間への反感、病的な反感であった。私はその時....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
立ではないが、各地方自治体が所有する公の管轄に属する劇場で、経営の方針は、普通の営利的な興行でなく、努めて、市民の文化的意欲を満し、健全な娯楽を提供するにあつて....
演劇への入口」より 著者:岸田国士
える。 公立劇場のない文明国は、世界に一つもないし、自治体たる都市の経営する非営利的劇場の設立は、今や、時代の趨勢である。東京都が数年前から、「都民劇場」の名....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
込んでいるものがあります。この話を一つ利用しては如何でしょう。というのは、先方も営利的に人名録を作るのでありますからこの際我々の方から相当補助してやれば、至急に....
アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
る運命を自覚したからである。 洋楽と邦楽について 帝劇ぐらい、営利的興行の立場から経営至難の劇場は少いであろう。大劇場による収容人員を標準にし....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
したと同時に一面には多少の不快をも感じたに相違なかった。『ホトトギス』は必ずしも営利的の事業という事は出来なかったけれども、幸か不幸か相当に売れて、まず雑誌とし....
近頃感じたこと」より 著者:小川未明
文学は、どの点より見ても、小型大衆小説にあらず、初歩の恋愛読本にあらず、従って、営利的商品にあらざることは論を俟ちません。また、そうあっていゝ理由がないのであり....